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住まい・不動産
失敗しないマンション購入の鉄則

《資産価値とは別の視点》「満足度の高い街選び」のために重視すべきポイント 利便性・教育環境・治安・ハザードで見極めたい「自分の許容度」《マンションインフルエンサー・2LDKさんが解説》

東京都23区「私立中学受験進学率」

東京都23区「私立中学受験進学率」

【3】治安の許容度

 治安については、数字だけでは測れない部分が大きく、最終的には「自分の許容度とのギャップ」が重要になります。

 駅前でカップ酒を飲んでいるおじさんがいるような街で育った人と、閑静な住宅街で育った人の日常の感覚は違うはずです。どちらが良い悪いという話ではなく、自身の許容度に合った街を選んだ方が満足度向上に繋がります。

 私は現地調査を行う際に「落ちているタバコの数」を一つの目安として見ています。

 これまでの経験上、ポイ捨てされたタバコの多さと、体感的な治安の良し悪しは一定の相関があると感じているからです。

 人口あたりの犯罪発生率を見る方法もありますが、都心部のように通勤等で居住者でない人が多く流入してくるエリアの方が発生率が高くなるなど、それだけでは正確に判断しづらいです。また、生活するうえでは徒歩圏内の治安が重要となるので、より細かな粒度で計測することが望ましいです。実際に現地に足を運んでみて「生活がイメージできるか」を確認することも重要です。

【4】ハザードリスクについて

 多くの方のご相談に乗っている中で、ハザードに関して不安に思っている方は少なくありません。そして「ハザード」と聞くと川の氾濫を想像する人が大多数で、「川の氾濫リスクのある街は避けたい」という声もいただきます。しかし、ハザードは洪水だけではなく、複数存在します。多様なリスクを十分に理解した上で「どこまでリスクを許容するのか」が街を選ぶ上で重要です。

 世の中の多くのものがお金をかければ安全性が増すように、街選びもよりリスクの低い街を選ぶと住宅費が高くなりがちです。予算とハザードリスクのコントロールを適切に行うことは、マンション価格が高くなってきている令和の住まい探しにおいては重要です。

 ハザードの種類国土交通省が定義しているハザードは全部で8種類あります。洪水・内水・津波・高潮・土砂災害・ため池・火山・地震です。

 多くの方が「ハザード」と聞いて思い浮かべるのは洪水ですが、それ以外にもハザードには多くの種類があります。水害のハザードはニュースなどでも目にする機会が多く、避けられる方が多いですが、土砂災害や地震の二次災害である火災リスクまで考えられている方は限られます。リスクと価格はトレードオフの関係なので、全てのリスクをゼロにするのは現実的ではありません。それぞれのリスクをどこまで許容できるかの線引きを明確にすることで予算を抑えつつ、自分のリスク許容度に合ったマンションを選ぶことができます。

 線引き例の一つとして、私の考え方をご紹介します。私は「命の危険があるか」「自宅専有部に直接影響があるか」の2点を重要視するようにしています。たとえば、液状化はそれ自体で人の命に影響する可能性は高くないため、液状化リスクのあるエリアでも許容するようにしています。また、洪水による浸水可能性が3mのエリアであっても、自宅が3階以上であれば3mを余裕もって超えるため、万が一の際の被害影響を抑えることができると判断し、許容しています。

ハザードリスクの種類

ハザードリスクの種類

 逆に地震二次災害時の火災リスクは命の危険があるので、築古木造住宅が立ち並ぶようなエリアはできるだけ避けるようにしています。これはあくまで私の価値観であり、正解ではありません。重要なのはハザードリスクの全体像を正しく把握すること、その上でどこまでのリスクを許容するのかを明確にすることです。

※2LDK・著『絶対に失敗しないマンション購入の教科書』(ぱる出版)より一部抜粋して再構成

【プロフィール】
2LDK/マンション購入のプロセスや市場動向を、不動産業界とは関係ない外の立場からフラットかつ分かりやすく発信するマンションインフルエンサー。X(旧Twitter)やnoteを中心に活動し、新築・中古問わず首都圏のマンションを精力的にウォッチ。 これまで受け付けてきたマンション売買に関する相談は300人を超え、自身も6回のマンション売買を行っている。 各種メディアへの記事寄稿やセミナーの講師も務め、ノウハウと経験に裏打ちされた信頼性の高い情報提供で、マンション検討層から支持を集める。

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