億り人・Rickyさんは「今後も増配が期待できる『高配当化株』に目を向けるべき」と語る(撮影:杉原賢紀/小学館)
世界中を混乱に陥れている中東情勢は収束していないものの、日経平均株価は6万円を大きく超える史上最高値圏で推移している。そうした難局でも「あえて先を見通さず、予想も不可能という立場で相場に向き合う」と泰然自若の姿勢を崩さない投資家の1人が、「一度買った株は二度と売らない」手法で年間800万円超の配当収入を得ている億り人のRickyさん(50)だ。
NT倍率は過去最大
Rickyさんが説明する。
「当初は早期終結するとの見方もあった中東の混乱はいまだに続き、原油価格も高止まり、国内では長期金利が29年ぶりの高水準という、多くの投資家にとっては“未知の領域”にあり、一層見通しができない難しい環境になっています。
そうしたなか、日経平均をTOPIX(東証株価指数)で割って算出するNT倍率は過去最大となっており、日経平均を牽引する一部のAI・半導体関連銘柄の強さが際立っています。その一方で、業績が悪化している銘柄はもちろん、業績は特に問題ないのに株価が上がっていないものも数多く、以前よりも個別銘柄を見極める分析力が問われていると思います」(以下、「」内コメントはRickyさん)
増配が期待できる「高配当化株」に注目すべき理由
では、個別銘柄をどう見極めればよいのか。
「こんな混沌とした時代だからこそ、値上がり益である『キャピタルゲイン』に過度に期待するよりも、着実に利益が還元される配当金を目当てにした『インカムゲイン』に着目してほしいですね。それも目先で配当利回りの高い『高配当株』ではなく、今後も増配が期待できる『高配当化株』に目を向けるべきです。そこにいま有望なテーマの恩恵も受けられるようなテーマ性をプラスαすることで“攻め”の要素も加味できると思います」
間違えてはいけない「銘柄選びの順番」
そこで肝心なのは、【1】増配が見込める→【2】割安→【3】テーマ性があるという銘柄選びの順番を間違えないこととRickyさんは強調する。
「絶好調なAI・半導体関連銘柄に注目が集まっていますが、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などの指標は割高で、いったん下げに転じると下落率が大きくなるリスクがあります。いくら有望だからといって先にテーマ性ありきだと、期待外れになった時にリスクが大きくなる。それよりも【1】増配が見込めて【2】割安、そして【3】テーマ性というプラスαが期待できる順番で選ぶことが大事です」
Rickyさんによると、【1】の増配が見込める銘柄を選ぶためには、増配の「実績」「意志」「余力」を見極める必要がある。過去10期の配当の「実績」を見て、その会社が配当政策としてDOE(株主資本配当率)を採用したり、累進配当を宣言したりするなど「意志」をチェック。そして過去10期のEPS(1株当たり純利益)やBPS(1株当たり純資産)を増額してきたかどうかで「余力」を確認するとよいという。
