積み立て型なら初心者でもはじめやすい(イラスト:イメージマート)
値上げラッシュが止まらない──かつて「老後2000万円問題」が世間を騒がせたが、加速するインフレにより2000万円では足りないという見方も強まっている。老後の生活に困窮しないため、お金のプロたちに資産を倍増するための知恵を伝授してもらおう。今回は積立投資の威力と個別株投資について。【全3回の第3回】
利回り想定5%で月5万円なら18年で2000万円に
億り人たちの助言通りに「S&P500」などの投資信託に100万円の元本を入れたのち、利回り5%の想定で毎月定額で積み立てていくシミュレーションをすると、掲載のグラフの通りになる。
元本100万円に加えて、毎月1万円、5万円、10万円を利回り5%で積み立てた場合のシミュレーション
元本100万円で月5万円を積み立てた場合は18年目、月10万円を積み立てた場合は12年目で2000万円を超え、それぞれ元本の1.5~2倍に資産は増えることになる。もしすでに60才で定年を迎えていたとしても、月10万円を積み立てれば、72才で2000万円に到達すると予測されるのだ。
今年、新卒から勤め上げた飲料メーカーで定年を迎えた女性・Aさん(65才)は、NISAの制度が始まった2014年、知人のすすめで積み立て投資を始めた。一度初期設定をした後は、ほとんど口座も確認せずにほったらかしていたが、数年前に口座を確認してその増加ぶりに驚いたと語る。
「何もわからないまま『S&P500』の積み立て投資を始めました。最初に月5万円の積み立てを設定した後はすっかり忘れていたのですが、ここ10年は10%程度と幸いにも利回りがよかったので、10年目で1000万円を超えていました。
定年後は給料が下がるものの嘱託で働き続ける予定なので、積み立ては続けるつもりです。たとえ今後の年利が5%程度だったとしても、あと10年で3000万円に達する見込み。老後の不安が少し和らいだ気がします」

