「ライブツーリズム」隆盛のスタートへの期待
国土交通省観光庁の「旅行・観光消費動向調査:速報、2026年1~3月」(2026年5月20日公開)の消費支出額をもとにしながら、今回の嵐のライブのチケット代を加味すると、宿泊するファンの総支出額が約77億7277万円、日帰りのファンの総支出額が約109億7208万円で、ファンの総支出額は約187億4485万円にのぼる計算になったという。
この「直接効果」に加え、グッズの製造や販売、流通に関連する売上、飲食に関連する原材料の売上などの「一次波及効果」、一次波及効果を創り出している企業、店舗、工場に勤務する従業員やアルバイトの所得などの「二次波及効果」の合計が経済効果で、宮本名誉教授は産業連関分析を行なって約414億2612万円という数字を算出した。
「このように人気アイドルグループのコンサートは地元に大きな経済効果をもたらすことがわかってきたので、最近は音楽ライブなどを目的に旅行を楽しむ『ライブツーリズム』に着目する地域が増加してきています。
特に遠方から来た“推し活”層が経済効果を押し上げています。好きなアイドルを熱烈に応援するファンは宿泊率も高く、CDやグッズの購入にも熱心。応援対象と似た名前の神社などを訪れる聖地巡礼も人気で、ライブ会場近辺の観光名所などにも足を延ばしています。予想以上の経済効果が期待できるのです」
2025年6月24日に「ぴあ総研」が発表した『ライブ・エンタテインメント市場動向調査』によると、2024年の音楽コンサートの市場規模は、対前年比で約11.4%増加の5299億円であり、2030年には音楽コンサートと音楽以外のステージも合わせて約8700億円になると予想している。
宮本名誉教授は「この嵐のラストツアーが地域活性化のための『ライブツーリズム』の隆盛のスタートになることを期待しています」と締め括った。
※週刊ポスト2026年6月26日・7月3日号