ともに業績を伸ばした両社だが…(写真・時事通信フォト)
7月31日に発表された半導体メモリ大手・キオクシアの2027年3月期第2四半期(2026年7月~9月期)の純利益見通しは前年同期比31倍という数字だったが、QUICKコンセンサス市場予想の33倍に届かなかった。先立つ29日に発表された韓国のSKハイニックスの決算も、2026年12月期第2四半期(2026年4月~6月期)の営業利益が前年同期の約5.5倍となる過去最高に達したが、やはり市場予想には届かず翌日の株価は下落した。驚異的な伸び率でさえ、市場の期待を満たせないという構造を抱える両社だが、足元の業績からは何が読み解けるのか。そして、今後の株価動向を読み解く鍵はどこにあるのか──。
目次
大幅増益でも、なぜ市場予想に届かなかったのか
まず、キオクシアホールディングスの2026年7月~9月期の純利益見通しは1兆2700億円。QUICKコンセンサスの1兆3431億円を731億円、約5.4%下回った。
一方、複数種類の半導体メモリーを手がける韓国のSKハイニックスの2026年4月~6月期は60兆5426億ウォン(約6.66兆円、1ウォン=0.11円換算、以下同)だった。QUICKコンセンサスは64兆6610億ウォン(約7.11兆円)で、差は4兆1184億ウォン(約4530億円)、未達率は約6.4%となる。
両社とも前年同期から利益を大きく伸ばした、あるいは伸ばす見通しながら、直前の市場予想には5~6%届かなかった。
実際、両社の直近四半期の収益性は高い。キオクシアは売上収益1兆7671億円、営業利益率は約71.9%で、SKハイニックスが79兆3187億ウォン(約8.73兆円)、営業利益率は76%に達した。市場予想未達を、直ちに業績悪化と同じ意味に捉えることはできない。両社に対しては、それだけ高い利益水準が事前に想定されていたことになる。
利益率を押し上げたのは、数量か価格か
キオクシアの2026年4月~6月期の出荷量は前四半期比で1桁台前半の増加だったのに対し、米ドルベースの平均販売単価は約70%上昇した。一過性項目などを調整したNon-GAAPベースの営業利益率も、前四半期の約60%から75%へ上昇している。利益の伸びには、価格上昇の影響が強く表れたと読める。
SKハイニックスも、2026年4月~6月期にコンピューターの処理中にデータを一時的に記憶するメモリーであるDRAMと電源を切ってもデータを保持できるNAND型フラッシュメモリーの価格が前四半期から大幅に上昇したと説明している。複数のDRAMを積み重ねて高速・大容量化したAI向けの高帯域メモリーであるHBMやAIサーバー向けDRAM、データセンターや企業システムで使うエンタープライズSSDなど、高付加価値製品の販売拡大も収益性を支えたとしている。
数字からは、AI関連需要に加え、メモリー価格の上昇と製品構成の改善が重なった構図が読み取れる。では、両社は今後もAI需要を利益成長につなげられるのか。
※本記事作成には、一部に生成AIの技術を活用しています。
