渋谷・センター街にある人気麻辣湯店。近隣店舗の迷惑にならないよう、店の向かいに行列
「あの匂いが無理すぎて…」
さらに、特徴的な薬膳風の匂いも課題だ。Sさんはこう続ける。
「美容院の隣にある麻辣湯店が、店から漂う匂いのせいで美容院とご近所トラブルになっています。週末にもなれば麻辣湯店はフル稼働で、排気口から唐辛子や八角、ラー油などの強い香りが漂うため、美容院が『いつも麻辣湯の匂いがする』というクレームを入れたんです。
確かにパーマをかける客なら美容院に何時間も滞在するので、その間ずっとあの匂いを嗅がされるのは辛いかもしれませんね。特にその美容院は年配の方の利用が多い店なので、嗅ぎ慣れていない匂いに違和感を覚えたのかもしれません」
匂いについては、悩ましい問題だ。埼玉県某市のショッピングモールで働くAさん(40代/女性)は言う。
「昨年末、ショッピングモールのフードコートに麻辣湯店がオープンしたんです。私も一度は食べてみようと思っていたのでありがたかったんですが、同じ施設で働く身からすると、匂いがスゴくて……。モール内のカフェの店員さんは『麻辣湯を食べてきた人はすぐに分かる』と話していましたし、同僚の女の子は本当に困った様子で、『あの匂いが無理すぎて、いつも遠回りして出勤しています』と話していました」
飲食店が発する臭気について、環境省は「臭気対策ガイドライン」を示している。それによると、悪臭苦情ランキングの上位は「焼肉・ホルモン店」「惣菜・弁当屋(スーパー含む)」「ラーメン店」「焼き鳥店」「居酒屋」などが並ぶ。調理メニューや匂いの特徴ごとの対策や実例が紹介されているが、それにも限界があるのは、ランチや夕暮れ時の繁華街を歩けば一目瞭然だろう。
