閑古鳥が鳴いていたホールが大手ホールチェーンに買収され、人気店になることもあるという(Getty Images)
コロナ禍を経て、減少が続いているパチンコホール。前編記事で解説したように、その経営法人の数は、10年で半分以下になっている。長らく厳しい状況が続くパチンコ業界だが、ホールの減少はユーザーにとってメリットも少なくないという。変容するパチンコ業界とユーザーへの影響を追った。【前後編の後編】
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目次
6号機への移行とコロナ禍が重なりユーザー離れ
帝国データバンクは8月6日に『パチンコホール経営法人の実態調査(2025年)』を公表した。この調査によると、2025年のパチンコホール経営法人の数は、前年から71社減って、1130社(前年比5.9%減)。2016年の2492社と比べると、1362社の減少(54.7%減)となり、10年で半分以下になっていることが明らかになった。
「ここ数年は、コロナ禍での営業休止期間に経営が厳しくなるホールが相次ぎ、そのまま閉店となったホールや、倒産もしくは廃業となった経営法人も多かった。また、中小規模の経営法人が大手ホールチェーンに買収されるというパターンも数多くありました。もともと経営が難しかった中小のホールや経営法人が淘汰され、大手ホールチェーンがより優位になっていった時期だとも言えます」(パチンコ事情に詳しいジャーナリストの藤井夏樹氏、以下「」内同)
2018年からコロナ禍にかけては、パチスロが5号機から射幸性が抑えられた6号機への移行期間であり、それが中小ホールの淘汰に影響しているという。
「6号機へ移行し、パチスロの出玉が規制されたことで、ユーザー離れが起きました。その移行期間とコロナ禍がぶつかったことで、より一層集客が難しくなったわけです。この時期に閉店がしたパチスロ専門店も多くありました」
大きな負担となったスマート遊技機の設備投資
一方で、2022年11月にはメダルを使わないスマートパチスロ(スマスロ)が、2023年4月にはパチンコ玉を触らずに遊技できるスマートパチンコ(スマパチ)が登場。これらの遊技機を導入するための設備投資を捻出できない中小ホールもあったようだ。
「スマート遊技機は従来の遊技機よりも出玉性能での優遇があり、その点での集客力が期待されています。特にスマスロに関しては、メダル機の6号機に比べて大幅に射幸性が高く、ユーザーからも支持されています。実際に、スマスロ好調のおかげで、ここ数年はパチンコホール全体の売上も回復傾向にあります。
ただスマート遊技機導入のためには設備投資が必要であり、コロナ禍で打撃を受けた中小ホールにとっては、それが大きな負担となっていた。スマート遊技機の時代に向けての設備投資をすることができず、閉店や身売りを選択する中小規模の経営法人は少なくなかったと言えます。また、大手ホールチェーンに身売りした中小ホールが、場所や設備はそのままで、店名を替えて営業を継続するというパターンも多いです」
