千葉県某市で少年野球のコーチをしているMさん(50代/男性)は、指導側の悩ましさを明かす。
「昔みたいに、誰にでも大声で怒鳴ればいいとは思っていません。人格を否定したり、必要以上に追い込んだりするのもアウト。野球指導者講習会が開催した体罰やパワハラに関する講習では、『暴力』『セクハラ』『無意味な反復練習や長時間練習』『水を飲ませない』『容姿を侮辱する』など、NG行為が示され、それは当然だと思います。
もちろん、場合によっては厳しく言ったほうがいいこともある。とはいえ、“少しでも言ったら潰れちゃうな”という子には、やっぱり言いづらい。一方で、その場でこちらがパッと言ったことについて切り替えられる選手には、こちらもどんどん気になったことを言える。
つまり、言いやすい選手は決まっていて、結果的にそういう選手が“怒られ役”のように目立ってしまうことはあったかもしれません。今は、その子が本当に納得しているのか、周囲から見て特定の子だけを狙っているように見えないかを考えなければいけない。これまでになく、指導者側の気遣いが問われていることを感じます」
「怒られ役」がいるのは“仕方ない”のか――。チームや組織全体の問題として受け止める必要がありそうだ。