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葬祭のプロが考える「これからの葬儀」
葬儀トラブル多発の構図と自衛策

【葬儀トラブルの相談件数は過去最多】料金トラブルの温床となる“葬儀社有利の不均衡な構図”はなぜ生まれるのか? 遺族側が不利になる3つの要素

葬儀をめぐるトラブルが増えている(イメージ)

葬儀をめぐるトラブルが増えている(イメージ)

 全国の消費生活センターなどに寄せられた2025年度の葬儀トラブルの相談件数が、調査開始以降初めて年間1000件を超えた。誰もがいずれは経験しなければならない葬儀で、なぜトラブルの相談件数が増えているのか。消費者からは見えにくい構造的な問題とは何か、さらに葬儀トラブルに巻き込まれないためにはどうすればいいのかを、葬儀業界歴約30年、1級葬祭ディレクターの赤城啓昭氏が解説する。【前後編の前編】

全国の消費生活センター等に寄せられたトラブル例

 2025年度の葬儀トラブルの相談件数が、1007件に達しました。これは全国の消費生活センターに寄せられた葬儀トラブルの相談件数を、国民生活センターが集計したものです。

 以下、具体的なトラブル例です。

・インターネットで葬儀社を探し「広告に記載されていた50万円のプランでお願いしたい」と伝えた。それにもかかわらず病院から遺体を搬送した後の打ち合わせで、120万円の見積りを提示された。キャンセルを申し出ると、搬送費として20万円払えと言われた。急かされたこともあり契約せざるを得なかった。

・「一日葬30万円」と書かれたチラシを見て依頼したものの、80万円以上の見積りを提示された。遺体を搬送した後だったので、仕方なく依頼した。チラシには仏具、仏衣などの料金は最初から含まれていると書かれていたのに、追加料金として請求されていた。

・「50万円から」と表示された葬儀を依頼したところ、「それは無宗教葬用のプランだ」と言われ140万円のプランを提示された。その後、いろいろな追加費用が発生し最終的に総額200万円を超えた。見積書には「一式」としか書かれておらず、明細が分からなかった。

 当初この数字を見たとき、相談件数が増加したのは「死亡者の増加→葬儀件数の増加が原因ではないか?」と思いました。しかし年間の発生比率(相談件数/年間死亡者数)で推移をみると、発生比率そのものが徐々に増えています。

 2025年度の相談内容の内訳上位は「高価格・料金」が527件、「説明不足」が382件、見積りに関するものが213件でした。複数回答可能なデータであり、明確に分類しづらいのですが、ようするに「提示された料金が思っていたより高い」というケースが多かったのでしょう。

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