パチンコと比べてリスクが小さく利益が出しやすい
このような風営法上の扱いの違いから、パチンコホールよりもクレーンゲーム専門店の方が、利益を得やすいと見ることもできるという。
「クレーンゲームで景品を獲得できる確率は、一般的には20回に1回程度、“良心的な店”なら10回に1回程度と言われています。料金は1回100円から200円程度が主流で、1000円から3000円くらいを使うユーザーが多いとされている。それで何も獲得できない場合もあるし、獲得できたとしても1000円以下の景品ですから、ユーザー側が“得をする”可能性はかなり低いということです」
一方、パチンコ・パチスロの場合、ユーザー側が大きくマイナスになることもあるが、反対に大きくプラスになることもある。
「パチンコホールは当然しっかりと利益が出るように経営しています。しかし、集客のためには出玉でサービスする必要もある。その調整のバランスが難しく、ホール側がマイナスになってしまうリスクは避けられません。その点、クレーンゲームはほぼ確実に店側がプラスになるようになっているうえに、景品も1000円以下なので、ユーザー側が得をしたとしてもその金額は小さい。つまりクレーンゲームは、パチンコホールと比べてリスクが小さく利益が出しやすいと言えるでしょう」
パチンコ・パチスロの遊技機は、射幸性の抑制のため、業界内の自主的なルールで厳しく出玉の上限と下限が定められている。
「たとえば、ユーザーにまったく出玉でサービスをしない“ぼったくり”と呼ばれるようなパチンコホールがあったとしても、遊技機の出玉の下限が決まっているので、“ユーザーが負ける額”はある程度の範囲内に収まります。しかしクレーンゲームでは、景品の“獲得しやすさ”に関するルールはなく、ユーザーが使うお金に限度もない。極端な話、ユーザー側から見れば“いくらでも負けられるゲーム”と言えます。
もちろん、クレーンゲームはパチンコ・パチスロに比べて使用する金額が小さく、“一定回数を経過すると獲得しやすくなるクレーンゲーム”もあるので、簡単に比較できるものではありません。ただ“ユーザーと店側の勝負”ということで考えれば、クレーンゲーム専門店はパチンコホールよりも“確実に店側が勝つ”ものであるのは間違いない。クレーンゲーム専門店は、より安定したビジネスであり、右肩下がりのパチンコホールよりも魅力のある選択肢と見ることもできます」
あらゆるものが値上げし、人々が娯楽に回せるお金も少なくなっているなか、数千円で楽しみつつ、景品で実利も期待できるクレーンゲームは、いま庶民に求められている娯楽なのかもしれない。そういった需要があるうえで、運営企業側も確実に利益を得られるならば、大型クレーンゲーム専門店が増えるのも当然のことだろう。今後も、パチンコホールのクレーンゲーム専門店への転換は増えていくのかもしれない。