自然災害が増え火災・地震保険料が値上がりする
日々暮らしていくためには「住まい」が必要だ。リタイアが近い世代では、住宅ローンの大半を返済している世帯もあるだろう。【21】退職金でローンを一括返済する人も多いが、一長一短ある。
「変動金利型の場合は今後の利上げが心配になり、返してしまいたい気持ちも理解できます。しかし、手元のお金が大幅に減ってしまう懸念がある。万一の場合は団体信用生命保険によって残債が返済不要になることもあります」(岡さん)
たとえローンを完済していたとしても「【22】老後は住居費がタダ」とはいかない。
「持ち家であっても修繕費が必要になる。資材高騰や人手不足が拍車をかけ、マンションの修繕積立金では足りないケースも続出していて、追加の費用負担を求められることもあるようです」(節約アドバイザーの丸山晴美さん)
自衛できない落とし穴も。
「自然災害が増加傾向にあるため、火災・地震保険料の値上がりが著しく、今後かなりの負担になることが予想されます」(黒田さん)
【23】退職金の使い道として、金利を優遇した定期預金プランを打ち出す金融機関もあるが、「急な事態に陥ったときは現金化できるものの方が対応しやすい」(黒田さん)という。
都度贈与の方が税制上有利になるケースも
老後資金と切り離せないのが「相続」の問題だ。
「遺言書や財産目録の作成は当然のこととして、【24】相続対策として生前贈与でまとめて渡すより、必要に応じてその都度援助する“都度贈与”の方が税制上有利になるケースがあります。孫の教育資金などをその都度払う、習い事の月謝を自分名義のクレジットカードで支払う、といった方法も効果的でしょう」(岡さん)
子供の存在は心強いが、頼り切ってはいけない。
「【25】子供がいれば老後は安心などと、子供を資金計画に組み込まないこと。自分たちのお金でなんとかすることが大前提」(黒田さん)
老後資金計画に「正解」はないが、「不正解」はある。時代の変化やライフスタイルに合わせて計画を見直せば、安心の老後が待っている。
▼▼▼前編▼▼▼
【はじめから読む→】「老後は2000万円あれば安心」「年金で生活費を賄える」「繰り下げ受給で手取りが84%増える」…マネーのプロたちが指摘する“落とし穴”
※女性セブン2026年10月1・8日号