閉じる ×
閉じるボタン
有料会員限定機能の「クリップ」で
お気に入りの記事を保存できます。
クリップした記事は「マイページ」に
一覧で表示されます。
マネーポストWEBプレミアムに
ご登録済みの方はこちら
小学館IDをお持ちでない方はこちら
住まい・不動産

【これまでずっと賃貸派】50代男性の選択の背後に“実家の存在”というセーフティネット 「本当に困ったら戻ればいい」の安心感と「将来的には自分が処分する」覚悟

実家があるかどうかが、賃貸か持ち家かを選択する要素のひとつになり得るという(イメージ)

実家があるかどうかが、賃貸か持ち家かを選択する要素のひとつになり得るという(イメージ)

「家は賃貸と購入、どちらが正しい選択か?」というのは、長く議論され続けている命題だ。賃貸派は「移動の自由が妨げられる」「妙な隣人がいても逃げられる」「ローンに縛られない」などと主張。購入派は「家賃は消えるだけだが購入すれば資産になる」「ペットを飼うのも自由だし、自分の好きなようにカスタマイズできる」と主張するなど、それぞれ納得できる言い分があるように思える。そんな中、ずっと賃貸暮らしを続けている、ネットニュース編集者・中川淳一郎氏(53)は「自分の場合、実家というセーフティネットがあることが大きい」という。とはいえ一方で、実家があるがゆえの厄介さもある。中川氏が、50代を過ぎてからの「実家」との向き合い方について綴る。

実家があることが賃貸暮らしを続けられる「安心材料」に

 私、実家があるんですよね。場所は最近人気らしい東京都立川市。1984年に親が約3200万円で購入した土地30坪・4DKの一戸建て。両親は現在81歳で身体的に元気で認知症でもない。介護も必要としていない状況で、「アンタには迷惑はかけんよ」と言っています。この家、建物の価値はほぼないでしょうが、土地の価格については3000万円ほど。2010年頃にリフォームはしています。駅から近いわけではないので、そんな感じでしょう。

 私自身、これまで賃貸人生を続けてきましたが、心のどこかで「親が亡くなったら立川の家を継げる」という安心感があったのだと思います。もし自分で家を購入した場合、最終的に親の家と自分の家の両方を処分する手間を考えるのも面倒くさい。きょうだいは姉が一人いますが、彼女は名古屋に一軒家を持っており現在そこに住んでいる。立川の実家をめぐり姉と争うことはないと思います。

 遺産相続にあたっては「実家を売って姉と折半してそのお金をもらう」という選択肢もありますが、姉は「家がないアンタが住む気になれば住めばいい。私はこの家から何かをもらう気はない。すでに家はあるし」と言ってくれています。互いに遺産相続をめぐり骨肉の争いをする気はない、ということは姉弟で共通認識となっています。

 そういった理由で現在も賃貸生活を続けていますし、もう53歳なのと、子どももいないので、今更家を買う気はないです。ただ、「親が亡くなった後、実家に住み、固定費を減らす」ということもあり得るかな、と考えており、これが一つの心の安心材料に繋がっています。高齢になったら賃貸住宅を借りられない、という話はよく聞きますから。

将来的に覚悟しなければならない“実家の処分”

 実家の存在は、そうした心理的セーフティネットとして機能してくれるわけですが、デメリットもある。いざ処分しようと思っても、一筋縄ではいかないということです。

 高齢者が亡くなってそのまま空き家になってしまうケースは少なくない。総務省による令和5年住宅・土地統計調査によると、日本の空き家数は過去最多の900万2000戸となっており、これは総住宅数の13.8%。私は現在佐賀県唐津市在住ですが、周囲でも親が亡くなり、空き家をどう処分するかを苦慮する人が多数いるのですね。

 70代の私の知人男性は、90代の母親が高齢者向け施設に移ったことから実家の広大な古民家を処分することにしました。家の処分だけでなく、家の中に残された様々なモノの処分もどうしたものか悩んだと言います。そこで、売却にあたっては、家の中にあるモノは自由に使っていいし処分を任せる、という条件をつけました。すると、古民家暮らしに興味があり、かつ極力家財道具を買いたくないというオーストラリア人一家が買い手として名乗りをあげ、無事商談成立。男性は「これで肩の荷が降りた」と喜んでいました。

 不動産はよっぽどの一等地にある場合を除き、「負動産」になりかねない側面もあるわけで、賃貸派の私としては処分をするにあたっての面倒ごとがないのは非常にありがたい。とはいっても、立川の実家は最終的には私がなんとか処分しなくてはいけないので、その日が来るのは覚悟しています。

注目TOPIC

よく一緒に読まれています

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。