投資

「NISA」と「つみたてNISA」、どちらを選ぶべきなのか

50歳から始めても意味はあるの?

 経済評論家の山崎元氏はこう解説する。

「日本人男性の平均寿命は81歳で、しかも10年ごとに2歳ずつ延びていくトレンドにある。だから50代からの20年間の積み立ては遅くない。後期高齢者となってからの資産を取り崩していく生活への、心強い備えになるはずです」

 同じく投資初心者向け制度では2014年に創設された従来のNISA(一般NISA)もある。年間の非課税枠は120万円と新制度より大きいが、どちらを選ぶべきなのか。

「ある程度まとまったお金がある人は従来のNISAが使いやすい場合もありますが、自分で投資内容を考えられる投資中級者以上の人向きです。しかも非課税の期間は5年までだから非課税枠は600万円(120万円×5年)。一方、つみたてNISAは長期間コツコツ投資する初心者向けの制度で、非課税枠800万円(40万円×20年)と恩恵も大きい」(山崎氏)

60歳を前にして、大きなリスクはとりたくないが?

 投資リスクが相対的に低く抑えられるのがつみたてNISAの最大の特徴だ。キーワードになるのは、“分散投資”だ。個別の株銘柄のような高リスク商品は対象外で、取り扱うのは「投資信託」に特化している。投資家から集めた資金を専門家が運用する金融商品で、株価指数に連動するものや国内外の債券や株式を組み合わせて運用する商品があり、個別銘柄への投資に比べリスクが分散されている。

 購入する際にも、「国内や海外の株式を扱う商品」「株式だけでなく債券を含めた複数の資産で運用する商品」といった種類の違う商品を選ぶことで、さらにリスク分散が可能だ。

「加えて毎月定額を長い期間かけて積み立てることで平均の取得単価を下げ、大量に高値掴みしてしまうリスクを避けられる。安定的な運用で老後資産形成を目指しやすくなる」(深野氏)

※週刊ポスト2018年1月26日号

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