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「フェラーリ乗ったことあるか?」3歳の子供が車でマウンティング

「フェラーリ」が子供のマウンティングの材料に(写真はイメージ)

 アジアの金融センターと言われ、世界中から富裕層が集まっているシンガポール。そこでは、富裕層ママたちがマウンティングを繰り広げているという。当地に住むファイナンシャル・プランナーの花輪陽子氏は「子供ですらマウンティングされることがある」という。その実態を花輪氏がリポートする。

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 私が今暮らしているシンガポールは、香港とともに、金融資産1億ドル(約107億円)を超える「超富裕層世帯」の割合が多いとされています。といっても、スイスのように何十代にもわたって資産を引き継いで維持している富裕層家系ではありません。1965年に建国した、国として若いシンガポールには、ビジネスや投資で成功をして一代で成功を収めたアジアのニューリッチが多いのです。

 そうした人たちは物欲に溺れる場合も多いようで、フェラーリやランボルギーニのような高級車を何台も所有したり、デザイナーズブランドの商品を大量買いしたりする人もいます。それに飽きると、自己実現や社会的貢献へと“ステージ”が上がっていくようです。

 シンガポールにはセントーサ・コーブという不動産価格が10億円前後する富裕層エリアがあります。セントーサ・コーブの周りを歩くと、自家用クルーザーが係留されていたり、超高級ワインがずらりと並んでいるお店があったりと、セレブが住む別世界のようです。

 そして、犬の数よりもフェラーリの数のほうが多いのではないかというくらい、歩けばフェラーリにぶつかるエリアがあります。オーチャードなどにある高級ホテルに行くと、停車している自動車は全てフェラーリということもよくあります。

 さて、新興国から子供の教育のためにシンガポールに来ているという会社経営者のセレブ妻と、子供を一緒に遊ばせていた時のこと。セレブ妻の子供(3歳)が、唐突にうちの子供に(英語で)こう言いました。

「お前、フェラーリ乗ったことあるか?」

 これには私も「……」でしたが、彼のママも思わず苦笑して、子供の口を慌てて閉じていました。私は自動車に関心がなく、子供もそうなので、「赤い車」「消防車」といったカテゴリーでしか認識していません。そのため「フェラーリ」が何なのか、車なのかさえも分かっていませんでした。

「フェラーリ! フェラーリ! フェラーリ!」

 それでも子供がフェラーリを見るたびに叫び続けます。このケースは偶然起きた事故かもしれませんが、パパがあまりにも高級車好きだと、子供も同じことを言ってしまうのでしょう。

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