各駅停車しか停まらないにもかかわらず人気の代官山
住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか？ まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は？ 今回は「代官山（東京都渋谷区）」について、ライターの金子則男氏が解説する。
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東京都内には銀座、青山、表参道、自由が丘など、街並みや立ち並ぶお店がスタイリッシュな街がいくつもありますが、とりわけ情報感度の高い人が集まる“最先端のおしゃれな街”として知名度が高いのが代官山です。街往く人がのきなみオシャレなこの街は、住む街としてはどうなのでしょうか。
鉄道は東急東横線1線のみで、各駅停車しか停まりません。かつてはホームが短すぎて、すべての車両の扉が開かなかった時代もありました。1線のみというのは物足りない感はありますが、恵比寿駅や中目黒駅までは徒歩圏内ですし、近場に出かけるだけなら、東急のミニバス「トランセ」を使うという手もあります。
ただ、東横線の渋谷駅が地下化したことにより、渋谷で他の線に乗り換えるのが猛烈に面倒臭くなりました（特に京王井の頭線）。そのため鉄道を使うと、距離は近いのに時間がかかる場所が多く、ついタクシーを使いたくなる環境です。
道路状況は、これだけ都心にある街ということを考えれば、悪くない方でしょう。旧山手通り経由で高速道路の入り口はすぐですし、明治通り、山手通り、駒沢通り、国道246号線など、都内の主要幹線道路へもすぐです。いずれも交通量が大変多い通りですが、抜け道も多いので、酷い渋滞に巻き込まれることなく、目的地に到着することは可能です。
