中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

私が賃貸にこだわる理由 絶対に受け入れられない持ち家のリスク

「土地に縛られない人生」を送ることが可能に

かつて中川氏が住んでいた家賃3万円のアパート

 過去に東京・渋谷で家賃3万円の風呂なし共同トイレの部屋に住んでいた経験もあるだけに、地方都市で家賃2万5000円の部屋に住むことも厭いません。まぁ、なんとかなるでしょう。家を買ってしまい、15年程ローンを払っていた場合、それをいかに売るか、ということにも悩まされます。さっさと新しい生活をしたいというのに、家の買い手がつくまでやきもきする。

 告白しますが、実は私も一度、家を買ったことがあります。ローンの頭金に加え、リフォーム代50万円と引っ越す前の数か月分のローンで計400万円を支払ったのですが、一緒に住むはずだった女性が亡くなったため、その家は手放すことになりました。家は彼女の母親に引き継ぐことも可能でしたが、ローンを支払うのが無理なため、結局私がそれまでに支払った約400万円は消えてしまいました。その後住んだ人はリフォーム済みで良かったでしょうし、不動産屋としても、「誰も住まなかった家」の取引で稼げたので割の良い話だったといえましょう。

 現在、海外への引っ越しを考えていますが、家があると、借り手を見つけたり、処分をしたりしてからの移転となります。賃貸でしたら一切そこら辺を考えないでもいいですし、あとはモノを捨てるだけです。「土地に縛られない人生」を送ることが可能となります。

 そして、今の時代、かなり重要なのが、どうしようもないほどDQNな隣人がいた場合、家を所有することがリスクになる点です。冒頭で紹介したような「バーベキュー嫌い男」や「連続殺人男」が近所に住んでいたら、最悪です。あとは「引っ越しおばさん」やらゴミ屋敷の主人などがいた場合、自分の家を見るだけで「あぁ、こんな不良債権をさっさと放り出してこのアホどもから離れたいものだ……」と思うことでしょう。

 固定費、土地に縛られる、貧乏になった時ににっちもさっちもいかなくなる、モンスター隣人……自宅を持つことはここまでリスクがあるので、石橋を叩いて渡る人生を送る自分には到底、無理だと考えます。

「高齢になったら借りたくても借りられなくなる」なんて意見もありますが、支払い能力さえ証拠として見せておけば少子高齢化時代に完全に借りられない、なんてことはないでしょう。その日のためにも、頭のトレーニングをし、貯金をキチンとしておこうと思っています。

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