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結婚前の「同棲生活」で浮き彫りになるお金の価値観の違い

「まず、彼の提案で、貯蓄用に毎月一定額を口座に振り込むというルールを作り、その他の支出も徹底的に管理されるようになりました。家の中で、少しでも新しいモノがあると『これ何?』とレシートの提出を求められ、必要かどうか議論される毎日です。今までは好きなものを好きなように買っていましたが、今はいちいち説明がいるので、うんざり。ネイルを新しくしただけで、『それはいくらかかったの?』とか……。単純な質問なのかもしれませんが、責められているようで、正直鬱陶しいです。

 私は月に1回、エステに行くのをご褒美にしているのですが、それも言うと絶対面倒くさいことになるのでヒミツにしています。別に借金しているわけでもないのに、なんでこんなにコソコソしなきゃいけないのかな、っていうのが正直な思いです。

 金銭感覚の違いってこういうことかと思う日々で、もはや一緒に暮らすのは無理かなと思う瞬間もありますが、実家には今弟夫婦が住んでいて、私のいる場所はないし……。今さら一人暮らしに戻るのも、すぐには厳しい。コストを下げようという“邪念”で同棲を始めたのが間違いだったと反省しています。結婚前の確認としては良かったと思うしかありません。別れることになった時のことも視野に入れて、へそくりをコツコツがんばるしかないかなと思っているところです」(Aさん)

 実際の結婚においても、“生活費を助け合いたい”という人はいるだろうが、Aさんは「結婚はギブ・アンド・テイクというような概念があるのではないか」という。

「結婚して初めて一緒に生活したら、もう後戻りできないので、前向きに“どうにかうまくやる方法”を考える気がします。同棲だと、まだ他に居心地のいい人がいるのではないかと思ってしまうのか、相手のアラばかり見えてしまう側面も」(Aさん)

年齢的に焦って同棲したら価値観の違いが発覚

 30代の男性会社員・Bさんは、約1年交際した同世代の恋人と破局したばかり。交際を開始してすぐに一緒に住む話が出たときのことを振り返る。

「それぞれが家賃に数万円払うよりは、少し条件のよい物件に住んで、負担額を安く済ませた方が、割が良い。もちろんベースに恋愛感情はありましたが、今思うと、同棲に関しては、2人とも金銭に関する損得勘定が働いていたうえ、お互いの年齢もあって、何か焦っていた面もあったと思います」(Bさん)

 まず物件探しの際、納得できる街や物件がことごとく食い違った。Bさんが押し切る形で契約した部屋に住んでも、彼女はいつも不機嫌。すれ違いが続く中、別れを告げられた。

「浮き彫りになったのが、住みたい街が一致しない、物件でこだわりたいポイント、思い描く家庭像などの根本的な価値観の違い。それまでお互いの将来や、人生設計についてもあまり話さなかった。直近での金銭面の不安が先行するあまり、大事な“同棲生活の後の生活”についてのイメージを2人で作ることが出来なかったのです。金銭面もそうですし、都会で孤独な男女が寂しさを埋めたいというだけで、大事なことを急いで進めすぎた。そのことが失敗の理由でしたね」(Bさん)

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