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「老親が生きているうちにできる相続対策」3つのステップ

 いよいよ今年7月から、本格的に「相続」のルールが変わる。実に40年ぶりとなる大きな改正だが、さらに複雑になる相続にどう備えればいいか。相続財産の全貌と相続人の情報が秘密にされていると、死後に「知らなかった!」と遺族が揉めるケースは少なくない。相続コンサルタントの曽根恵子さんが話す。

「一にも二にも、まずやらなければいけないのは、財産の全容を把握すること。相続で揉める最大の要因は、家族が生前に財産の有無をしっかり把握、情報共有できていないことです」

 自分には関係ない、まだ時間はあると思っていたら、いざ老親が亡くなった時に大変な目に遭ったり、親族と争いに発展する可能性もある。「老親が生きているうちにできる相続対策」には3つの手順がある。

【STEP1】資産を隅々まで把握する

 最初にやるべきは、財産がどれだけあるかを把握し、その総額を知ることだ。

 まずは、資産の大部分を占める「不動産」から。その際、共有名義のものを見つけたら、できるだけ親の生前に対処してもらうと、相続時の手間は格段に減るだろう。

 次に「預貯金」だ。これも、メガバンクや地銀、ゆうちょ銀行やネット銀行など、どこにいくら預けているかをすべて書き出す。安全で家族がわかりやすい場所に通帳や印鑑を保管し、ネット銀行やオンラインバンキングのIDやパスワードは紙に書き残してもらうようにすると安心だ。

 そのほか、株式や投資信託などの「金融商品」や「生命保険」、自動車などの「その他の資産」も同様に洗い出す。それら各資産をすべて合計し、「遺産総額」として算出しておこう。

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