中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

Zepp反対騒動で考慮したい“近くにスーパーがあるとんでもない利便性”

家の近くにスーパーがあるとどれほど便利なのか?(イメージ)

 西松建設が石川県のJR北陸線西金沢駅前にライブホールのZeppを誘致し、住人が反対する事態となっている。敷地から道をひとつ隔てれば住宅街になっているだけに、住民は静かな住環境が乱されることや治安の悪化を懸念するが、彼らが反対する理由のひとつに「元々スーパーができると聞いてこの家を買った」というものがある。今回の反対運動にネットニュース編集者の中川淳一郎氏は理解を示す。なぜなら過去に各地のZeppで仕事をしたことと、近くにスーパーがあることの利点を日々感じているからだという。以下、中川氏が考察する。

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 この件がニュースになった時、ネットでは「これだから若者が出ていってしまう」「子供をダシに反対している」「ライブハウスで治安が悪化するかよw」「田舎の人間は心が狭いな」みたいな意見が多数書き込まれていました。

 しかし、実際に現地をテレビで見ると、その反対理由も理解できるんですよね。テレビの取材対象者に小さい子供を持つ若い人が多かったというのもあり、酔っ払った人々が嬌声をあげている環境は親心としては嬉しくないことでしょう。

 さらに、「出待ち」でファンがたむろして大声をあげたり、Zeppの客を見越して作られたコンビニの駐車場で酔っ払いが酒盛りをしたりもするかもしれない。えぇ、私は渋谷で毎年ハロウィンの時にこれに似た状況に遭遇しているのでよく分かります。さらに、ライブ開催前~終了後、JR北陸本線の上り・下りとも電車が1時間に2~4本しかないんですよ。帰宅時間にぶつかってしまう勤め人・学生からすれば、これまでに経験したことのないような満員電車に乗らなくてはいけなくなるかもしれない。

 約1300人が入れるライブホールで年間200回稼働することが見込まれているという報道もありましたが、確かに現地の状況を見ると反対するのは分かるな、と思いました。私はかつて広告代理店の社員だった時に、小室哲哉氏率いるglobeの全盛期に全国のZeppを一緒に周るという仕事をしたことがあります。日本コカ・コーラがglobeのZeppツアーのキャンペーンをやったので、そのお手伝いでした。

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