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SNSが助長する“完璧なママ”幻想、女性を出産から遠ざける一因に

 こんな“理想の母親像”は、現役ママ間の同調圧力でも助長されているようだ。SNSをのぞいてみると、子供の誕生日パーティーでは料理、ケーキ、お土産のお菓子まですべて手作り、飾りつけから余興のゲームまでプロデュースして、「インスタ映えする家事」を猛アピールする母親の多さに驚かされる。

 1月15日、タレントの辻希美(32才)が子供に作った使い捨て容器入り弁当の写真をブログにアップしたところ、「お弁当箱を洗うのも面倒なのか」「野菜が少ない」などと、激しくバッシングされた。すべてに手間暇をかける“完璧なママ”でなければ認めないという風潮が見てとれる。女性の働き方に詳しいジャーナリストの中野円佳さんが指摘する。

「一般のかたがSNSにアップするのは、出来がいい時の料理やお弁当がほとんどのはず。それを見て少しでも自分と違うと“自分だけ家事が完璧にできていない”と思いこんだり、“手抜き家事”に反発心を抱いたりしてしまう」

 そもそも家事や育児は「子供と家族のため」であるはず。しかし、今の日本では、ママ友やフォロワーに見せつけるための“パフォーマンス”と化していないだろうか。

 こうした「息苦しさ」も、女性を出産から遠ざける一因になっているはずだ。

※女性セブン2020年2月13日号

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