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保険会社が導入するコロナ支援策 払込猶予や貸付金利免除も

困ったら自らが契約している保険会社のサービスをチェック(イメージ)

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 新型コロナウイルスの感染拡大が、日本経済にも暗い影を落としている。特に、シフトが減らされたパートやアルバイト、自営業者やフリーランサーの中には、深刻な収入減に直面している人も少なくないだろう。

 こうした事態を受けて、多くの保険会社が特別措置を取っているのをご存じだろうか。一番使い勝手がよさそうなのは、保険料の払込を猶予する措置だ。猶予してくれる期間は保険会社によって異なるが、生命保険は半年程度のところが多いようだ。

 生命保険だけでなく、自動車保険などを提供している損害保険会社でも同様に、保険料払込や契約更新を猶予する措置を取っているところもある。「保険料の支払いが苦しい」という人は、利用する価値も大きいだろう。だれでも自動で猶予されるわけではないので、まずは契約している保険会社に連絡して確認したい。

 さらに、まとまったお金が必要になった人にも、使える制度がある。貯蓄型の生命保険などでは解約返戻金の一定範囲内で貸し付けを受けられる「契約者貸付」という制度があるが、多くの保険会社がこの金利を特別に0%にする措置を取っているのだ。

 契約者貸付は、保険の保障はそのまま継続しながらお金を借りられるしくみで、平時であれば金利がかかる。ただ、この金利はカードローンなどを利用するよりも安いので、お金が必要なときには優先して検討したい選択肢だ。今回、新型コロナウイルスの感染拡大で資金が必要な人のために、多くの保険会社がこの金利を免除している。

 期間は保険会社によって差があるが、貸付を受けられるのが5月末まで、0%金利が適用されるのは9月末までというところが多いようだ。また、貸付に必要な書類を簡略化し、より簡単な手続きで早く資金を受け取れるようにしている保険会社もある。

 学校の休校措置で、子ども向け教材やコンテンツを無料公開する企業が多く登場したことが話題となったが、保険会社もこうした措置で社会貢献している。こうした判断に敬意を表しつつ、困ったときは活用したい。

文■森田悦子(ファイナンシャルプランナー/ライター)

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