中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

コロナ休業であらためて考える飲食店にとっての「家賃」の重さ

夜の街も閑散としている(緊急事態宣言後の渋谷のセンター街。写真:時事通信フォト)

夜の街も閑散としている(緊急事態宣言後の渋谷のセンター街。写真:時事通信フォト)

 新型コロナウイルスの感染拡大により、営業自粛・休業に追い込まれた飲食店は数多い。経営者からは自治体や国に休業補償を求める声も相次いでいる。こうした有事の際に大きな足かせとなっているのが「家賃」だ。たとえ売り上げがなくても、家賃支払いは待ってもらえないからだ。

 ネットニュース編集者の中川淳一郎氏は、過去に馴染みのスナックから3回に分けて170万円の借金を頼まれ、実際にそれに応じたことがある。さらにはその店の経営が苦しい時には20万円を手渡したこともある。その際に重要なポイントとなったのが、やはり家賃だった。中川氏が自身の体験をもとに「商売と家賃と借金」について考察する。

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 今、全国の飲食店経営者が苦しんでいる状況は、本当に心が痛みます。飲食店において、固定費としてかかるのは、「家賃」「水道光熱費」「人件費(バイトへの賃金)」などでしょう。その他、変動費としては、「材料費」もあります。

 中でも最大のネックは、やはり「家賃」でしょう。売り上げがあろうとなかろうと、毎月の支払い期限は確実にやってきて、それが払えないようだと大家から追い出されることもあります。

 別に大家のことを「人でなし」扱いしたいわけではありません。大家だって商売をしているので、家賃をもらうのは当然のことですし、固定資産税も払わなければなりません。ただ、自分の本音を言うと、家賃を払うのがキツイ経営者は大家に「支払い猶予」を依頼し、それを受諾してくれた大家には公的機関・行政から補填のための資金を提供する、というやり方をしてほしいな、と思います。

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