キャリア

女性ライターが陥った「格安民泊でのテレワーク」の落とし穴

 民泊というと民家が住宅の一部を貸しているイメージがあったが、予約した物件に行ってみると、外観はアパートのよう。一棟丸ごと民泊利用しているようだった。中に入ると狭いフロントがあり、その奥には狭い通路を挟んで小さな個室と、共同トイレや洗面所、洗濯機などが並んでいる。

 個室のドアは簡易で、ドアの外で利用客が通る音や洗濯機の作動音、トイレのドアを開け閉めする音が丸聞こえだ。あまり集中できる環境ではなさそうで、ややテンションが下がる。何より、コロナウイルス感染拡大の影響でガラガラだと想像していただけに、こんなに利用客がいるのかと驚いた。

 何よりガッカリさせられたのは、室内には「通話禁止」という張り紙がされていたことだ。個室なのに! 確かにここまで音が筒抜けでは仕方がないが、これではオンライン取材ができないし、わかっていたら選ばなかった。一体何のために4000円も出してここに来たのかと、絶望的な気持ちになった……。

 こうなると取材は翌日、家に帰ってからやるしかない。今夜はたまった原稿を進めようと気を取り直し、小さな机にノートパソコンを開いた。しかし、机と椅子の高さが合わなくて、変な姿勢になってしまう。折り畳みの小さなパイプ椅子は当然ながら高さの調節などできず、数分座っただけで腰が痛くなり、この状態で仕事をするのは無理だと悟った。

 幸い、ベッドが壁にくっついていたので、ベッドで壁に寄りかかって座り腰に枕をあて、膝の上にも枕を置いてノートパソコンを置いてみたところ、そこそこ落ち着く姿勢が取れた。これならそれなりの時間の執筆作業も大丈夫そうだ。普段は夕食の支度や後片づけ、子どもを風呂に入れて寝かしつけているあわただしい時間に、集中して仕事を進めることができた。

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