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コロナ政策に憤慨する63才女性「ゴーだのステイだの私ら犬か?」

政府は「Go To」に次いで「ワーケーション」を推進するが…(時事通信フォト)

政府は「Go To」に次いで「ワーケーション」を推進するが…(時事通信フォト)

 観光需要喚起のための政策として始まったものの、外出自粛の方針と相反するとして批判の声も多かった「Go Toトラベルキャンペーン」。『女性セブン』の名物記者“オバ記者”こと野原広子(63才)が、そんな最近の政策に物申す。

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「Go To トラベルキャンペーン」って、何言ってんの。日に日に感染者が増えているのに、「それ行け、旅行」と国が推奨して最大半額の支援金をつけるって、無神経にもほどがある!と、開いた口がふさがらないでいたら、今度は菅義偉官房長官が「ワーケーションを推奨します」と言い出した。ワーク(労働)とバケーション(長期休暇)をくっつけた造語らしいけど、旅先に仕事を抱えて行けば、仕事もできて観光業界も潤って一石二鳥…って、マジすか?

 悪いこと言わない。人間関係、家族関係を壊すから、やめた方がいいって。私の友人・K子(61才)は不動産会社の営業ウーマン。旅先や食事のときなどプライベートな場にいても、仕事の電話が入ると急に人が変わるんだわ。完全歩合制だから、お客の電話は命。気が抜けないのはわかるけど、テンションも高けりゃ、声も高い。彼女が商談をしている間、私らは咳払いひとつできない。ホテルのロビーでこれをやっていたら、誰かが通報したのね。フロントマンから「ほかのお客様もいますので」とやんわりと注意されてたっけ。

「はい、お仕事、終了! じゃ、出かけよう」と言われても、すっかりシラケた場が、すぐ戻るかって。家族の中で、夫が、妻が同じことをしても、気分が悪いに決まっている。

 ちなみに私はリゾート地で原稿を書いたことはないけれど、お盆休みに実家で書こうとして失敗したことはある。最大の障害は母親の茨城弁よ。原稿をパソコンに打ち込んでいる横で、「はあ、そごら、いしゃらがせ」(そこ、早く片づけろ)と古い茨城弁で言われ、つられて「ちんと待ってろな」(ちょっと待って)と返したりしていると、標準語で働いていた頭が瞬間冷凍してしまう。気持ちを切り替えて再び動き出しても、また話しかけられる。やむなく仕事を後回しにして、母親が寝静まった後でパソコンを開くと、今度はシーンという音が気になって仕方がない。

 いずれにしても、「Go To」も「ワーケーション」も、推奨されたからってホイとできるもんじゃないのに、国民ができないことを簡単に言うのはやめてほしい。

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