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歩くほど保険料が安くなる「健康増進型保険」、その大きなメリット

 ファイナンシャルプランナーの長尾義弘さんはこう評価する。

「わざわざ不健康になって保険金を受け取ろうという人はいません。保険会社も加入者に健康になってほしいと思っている。それらを絶妙に融合させた『歩くとおトク保険』は、日常の“歩く”という行為がすぐに割引につながるため、自然と健康に意識が向きます。万が一のリスクに備えながら健康を害するリスクを減らす一石二鳥の保険だといえます」

「健康年齢』が実年齢よりも若いと割引

 健康増進型保険はほかにもある。東京海上日動あんしん生命保険の「あるく保険」には、1日平均8000歩を歩くと契約から2年後にキャッシュバックされる特約がある。金額は年齢などによって変わるが、おおむね保険料の1~2か月分だという。保険会社から貸与された歩数計を持って歩くだけだから簡単だ。

 住友生命の「Vitality」は、医療保険などの特約として利用できるプログラムだ。保険料とは別に月880円の費用で、加入と同時に保険料が15%引きになる。健康診断の結果をアップロードしたり、スマホなどで健康状態を確認したりするたびにポイントが付与され、ポイントの獲得状況に応じて、2年目以降の保険料が変動。健康状態がよければ最大30%も割引になる。

 BMI、血圧、尿、血液といった健康診断の結果と、性別、実年齢をもとに算出される「健康年齢」に着目したのが、アフラック生命の「健康応援医療保険」。健康年齢が若ければ病気になるリスクも低いと評価されるため、健康年齢が実年齢より1才でも若ければキャッシュバックが受け取れる。

 ネオファースト生命の「ネオde健康エール」は、健康年齢で保険料が決まる。3年ごとの更新に合わせて健康診断の結果を提出し、健康年齢が実年齢より若ければ保険料が安くなる仕組みは同じだ。

「保険会社は、加入者が健康に意識を向けて健康になってくれれば保険金の支払いが減ってよし。加入者は健康になるので疾患リスクが下がり、保険料も下がるのでよし。国としても国民が健康になってくれれば、社会保障に対する国の負担が軽減されてよし。健康増進型保険は“三方よし”の保険なんです」(長尾さん)

「割引」をモチベーションにして健康になれるなら、これほどお得なことはないかもしれない。

※女性セブン2020年10月1日号

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