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インド進出のココイチ トッピング・辛さ選択は現地で受け入れられるか

「カレーハウスCoCo壱番屋」のインド1号店(写真/時事通信フォト、三井物産提供)

 コロナ禍で外食産業は大きな打撃を受けたが、その中でも各社、様々なビジネス展開で回復の道を模索している。ここではカレーチェーン店「カレーハウスCoCo壱番屋」を展開する壱番屋の最新動向について、経済ジャーナリストの和島英樹さんが解説する。

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 9月に入り、東京都が飲食店の営業時間の短縮要請を解除するなど、新型コロナウイルスへの警戒が徐々に緩和されるなか、壱番屋の業績が徐々に回復の兆しを見せている。コロナの影響で、同社の8月の既存店売上高は前年同月比8.7%減と依然として厳しいものの、4月の同26%減を底に、5月は同20.5%減、6月は同14.9%減、7月は同10.7%減と回復し、8月は1ケタ台の低下にとどまった。商品単価の高い宅配の売上が増加したことで、8月の客単価が同2.9%増と伸びたことが主な要因とみられる。9月1日からは期間限定メニューとして、『スパイスカレー THE エスニックアジア』の提供を開始するなど、改善に向け新たな施策も展開中だ。

 同社は、10月1日から開始する連続ドラマ『カレーの唄。』への撮影・料理協力も行っている。このドラマは、ひかりTVやdTVチャンネルで順次配信されるほか、10月10日からはBS12トゥエルビでも放送される予定。カレーをテーマに、俳優の満島真之介さんや鈴鹿央士さんが出演する男同士の絆を描いた物語だ。作中で登場する多種多様なカレーが見所の一つで、同社の「カレーハウスCoCo壱番屋」(以下、ココイチ)も登場するという。

 さらに、10月から順次スタートする政府の飲食店向け経済政策「Go Toイートキャンペーン」も追い風になるかもしれない。これは、全国各地の商工会などが発行する、購入額の25%のプレミアムが上乗せされた「プレミアム食事券」が買えたり、指定の飲食店予約サイトから予約して食事をすれば、ポイントが付与されるというもの。前述のドラマを見て、「ココイチ」に行く消費者が増える可能性はある。

現地の食習慣を考慮したメニュー体系を導入

 壱番屋と言えば、カレーの本場であるインドへの進出も話題になっている。同社は、2019年6月に三井物産と現地に合弁会社を設立し、今年8月3日、首都デリー近郊に1号店をオープン。当初は今春のオープンを目指していたが、コロナの影響で延期していた。

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