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“マスク警察”に無許可でスマホ撮影された 法的対抗手段は?

 承諾がない限り、肖像権を侵害する不法行為で、制止を無視して撮影し続けるのは、肖像権侵害の継続になります。撮影者に対し、不快な思いをさせられたことの賠償として、慰謝料を請求できます。

 とはいえ、撮影者を特定できなければ、実際には慰謝料の請求はできません。肖像権侵害だと明確に告知して中止を求め、その様子も撮影させ、それでもやめなければ、相手にしないのが一番です。行く手をふさぐなど、つきまとって撮影を続ければ、軽犯罪法違反です。警察を呼ぶのがよいでしょう。

 制止しようと手を出すと、逆に暴行などで告訴されかねませんので、冷静に対応すべき。また、万一動画をSNSなどにアップされたら、投稿者を探し出し、慰謝料を請求できる場合もあります。

【プロフィール】
竹下正己(たけした・まさみ)/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。

※週刊ポスト2020年11月6・13日号

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