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田代尚機のチャイナ・リサーチ

バイデン大統領誕生でも米中関係は緊張 それでも中国株が急騰するワケ

2020年11月11日 7:00

 個別銘柄の動きをみると、4日にはSMIC(00981)が▲6.5%下落、中興通訊(ZTE・00763)が▲4.3%下落した。

 SMICは中国最大の半導体メーカーであるが、トランプ政権はこの企業をエンティティリスト(輸出規制の対象となる企業リスト)に加えようとしている。中興通訊は華為技術(ファーウェイ)と並び中国を代表する通信設備メーカーであるが、2017年にアメリカの技術が含まれる製品を違法にイラン、北朝鮮に輸出したとしてトランプ政権から多額の罰金を払わされている。それだけでは済まず、経営の透明性を維持するといった名目で、企業幹部人事の介入まで強いられている。

 しかし、5日になると、株価は一転して急騰、SMIC(00981)が7.4%上昇、中興通訊(00763)に至っては18.8%も上昇した。

 バイデン氏が大統領になったとしても、米中の政治的な緊張関係は続く可能性が高いとみている。人権問題などではトランプ大統領よりも厳しく対応するかもしれないし、中国包囲網を敷くといった対中政策がとられるかもしれない。

 しかし、そうした対中政策は、“自由化・グローバリゼーション”を否定するものではなく、中国に対してグローバル社会への協調を促すものであり、“自由化・グローバリゼーション”の恩恵を“ただどり”させないようにするための政策であるはずだ。少なくとも米中デカップリングでアメリカ企業の収益機会を奪うような政策は行われないだろう。それは、バイデン氏を支持した西海岸、東海岸のグローバル企業、ハイテク企業などから形成されるエスタブリッシュメント(既存体制)の意思でもあるからだ。

 バイデン新時代には、時代遅れな懲罰的な追加関税措置は順次解消される。本来、政治的に厳しく対立する国家の企業に対して行われるエンティティリストを使った禁輸措置についても、解消に向かうだろう。

 東京市場を含めグローバルで華為技術、AI、5G関連、あるいはもっと広い意味での中国関連銘柄に資金が集まりそうである。

文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサルティングなどを行うフリーランスとして活動中。メルマガ「田代尚機のマスコミが伝えない中国経済、中国株」(https://foomii.com/00126/)、ブログ「中国株なら俺に聞け!!」(http://www.trade-trade.jp/blog/tashiro/)も展開中。

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