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ヤマトHD社長が語る「新しい宅急便様式」 置き配、匿名配送など

宅配便ロッカー「PUDO」の導入も進む

宅配便ロッカー「PUDO」の導入も進む

メルカリと共同開発

──2017年にはアマゾンを筆頭にECの波が押し寄せ、宅配業の人員不足が大きな課題となるほどでした。現在のコロナ禍で、さらに需要が高まっている。

 当社は2020年1月に中長期のグランドデザイン「YAMATO NEXT100」を発表しました。その中核に据えたのが、今後も右肩上がりで成長していくインターネットによる電子商取引「eコマース」を支えるエコシステムを作るプロジェクトです。

 私たちは、コロナ禍よりも前にEC専用のネットワーク構築を進めていたことで、突然やってきた巣ごもり生活による荷物量の伸びに対応することができました。

──コロナ禍で宅配サービスはどう変わった?

長尾:お客様と対面せず、玄関先へお荷物をお届けする“置き配”が一般化してきています。

 また、コンビニや宅配便ロッカーなど、生活の多様化によって受け取り方の選択肢も様々になってきています。お客様の利便性を高めるため、今後も柔軟に“新たな受け取り方”をご提案していきたいですね。

──最近はネットオークションやメルカリに代表される個人間のネットを介した売買も急増しています。

長尾:これも大きな商機です。メルカリさんとは、出品者・購入者の個人情報を開示せず配送できる「匿名配送」サービスの仕組みを開発しました。

 もう、これまでのように紙の伝票を書いて宅急便を送る時代ではなくなってきていることを実感しています。

 私がヤマト運輸の常務だった2013年頃から、常に「スマホで全てが完結する時代に対応できないと我々は生き残っていけない」と社内にハッパをかけてきました。

 その結果、個人向けの小さなお荷物を扱う「宅急便コンパクト」の発売、同じく小さな荷物を翌日に郵便ポストに届ける「ネコポス」という時代に即したサービスを生み出しました。「ネコポス」は、毎年、3~4割増のペースで伸びています。

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