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「長期保存用ミネラルウォーター」は通常商品と何が違う? 各メーカーに聞いた

サントリーのラベルには「メモ欄」があり、緊急連絡先や避難所などが記入できる

サントリーのラベルには「メモ欄」があり、緊急連絡先や避難所などが記入できる

「需要の高まりを受けて、『サントリー天然水』から、持ち運びにも便利な『備蓄用』500mlペットボトルを発売しました。この商品を通じて、店頭などで災害時の備蓄の重要性を改めて訴求することで、お客様に防災意識を高める機会にして頂くことを目的としました」(同社広報担当者)

 普段から、通常商品を少し多めに買っておく「ローリングストック」という備蓄法も注目されている。使った分だけ買い足して、日常的に一定量の食料を家に備蓄しておく考え方だ。「ミネラルウォーターについても、通常商品をローリングストックする意識がある程度高まってきている」と担当者は話す。

 通常商品との違いや保存方法について尋ねると、先の富士ミネラルウォーターと変わらない回答。なおサントリーでは、備蓄用の賞味期限は2Lが5年3か月、500mlが5年なのに対して、通常商品は2Lが2年、550mlは1年だという。

小容量ボトルは携行性と衛生面に優れる

アサヒは500mlのみの1サイズ展開

アサヒは500mlのみの1サイズ展開

 大容量を扱う先の富士ミネラルウォーター、サントリー食品インターナショナル2社とは違い、アサヒ飲料は小容量のみを販売する。2020年に「『アサヒ おいしい水』天然水」ブランドから、長期保存水(防災備蓄用)500mlを発売した。前出の2社同様、中身については通常商品とまったく同じ。同社コーポレートコミュニケーション部の担当者は、発売の経緯をこう説明する。

「有事の際、本当に何かあった時には、持ち運びやすく、配りやすい、衛生的などの利点がある“小型”が便利であるという理由から、500mlでの展開といたしました。この観点から、現在は2Lなどの大型商品は予定しておりません」

 小容量ボトルならではのメリットは、やはり何と言っても携行性と衛生面だ。災害時はコップが用意できないシーンも想定される。小容量であれば1人1本、自分のボトルを確保できる。

 小さなボディは、備蓄品の小分けにも一役買う。実は、備蓄品を1か所にまとめて置いておくのはリスクがある。置き場所が損壊したら、せっかく備蓄していても意味がなくなってしまうからだ。家の中で数か所、さらに避難用リュックやクルマの中など、小型なら分散して保管しやすい。

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