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【ドル円週間見通し】心理的節目の115円が意識され114円台は重いか

今週のドル円注目ポイントは?

今週のドル円注目ポイントは?

 投資情報会社・フィスコが11月15日~11月19日のドル円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル円は伸び悩みか。米国のインフレ高進を受け、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利上げ観測は消えていない。ただ、心理的節目の115円が意識され、114円台は利益確定売りが見込まれる。10月の米生産者物価指数(PPI)と消費者物価指数(CPI)はいずれも強い内容となり、インフレ高進でFRBの一段の引き締めに思惑が広がっている。

 パウエルFRB議長をはじめ早期利上げには慎重だが、市場は来年前半の利上げサイクル入りをにらみドル買いが入りやすい。欧州中央銀行(ECB)や豪準備銀行、日銀など他の主要中銀が金融緩和策の縮小や金融引き締めに消極的であることも主要通貨に対するドル買いを促す一因となっている。原油価格の高止まりは日本経済を圧迫するとの見方もドル買い・円売りにつながっているようだ。

 ただ、FRBは資産買入れの段階的縮小(テーパリング)に着手することを表明したものの、早い時期の利上げに関しては慎重姿勢も目立つ。そのため、パウエル議長など金融当局者が早期利上げについて慎重な見解を示した場合、一段のドル買いを抑制する可能性があろう。なお、来年2月に任期を迎えるパウエルFRB議長は現時点で再選が有力視されるが、金融緩和に前向きであるハト派のブレイナード理事の昇格も一部で取りざたされていることもドル買いを弱めそうだ。

【米・10月小売売上高】(16日発表予定)
 16日発表の10月小売売上高は前月比+1.0%と、9月実績を上回る見通し。9月はマイナスの想定に対し強い内容となり、減速懸念を弱めた。プラスを維持すれば、景気回復期待による株高・金利高でドル買い要因に。

【米・11月フィラデルフィア連銀製造業景気指数】(18日発表予定)
 18日発表の11月フィラデルフィア連銀製造業景気指数は21.0と、10月実績の23.8を下回る見込み。前回実績を大幅に下回った場合、金利安・ドル安の可能性がある。

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