トレンド

サイゼリヤの「コスパ最強」メニューは? 大手ファミレスの原価の秘密

もともとお得なイメージのあるサイゼリヤの中でも、“特にお得なメニュー”はなにか(時事通信フォト)

もともとお得なイメージのあるサイゼリヤの中でも、“特にお得なメニュー”はなにか(時事通信フォト)

 せっかく外食するなら、なるべく安く、お得に済ませたい。お得かどうかを判断する重要な基準となるのが、コストパフォーマンス(以下「コスパ」)だ。価格に対する材料費や原材料費の割合が大きい(原価率が高い)ということは、店の利益が少ないことになるので、客にとっては“コスパがいい”ということになる。

 しかしコスパのよさは価格からはわからない。では、高い材料・原材料費をかけている店やメニューをどう見抜くか。フードジャーナリスト・はんつ遠藤さんが言う。

「安ければお得、というわけではありません。価格が高いメニューというのは当然、材料・原材料費も高いわけですが、ほかのメニュー同様の原価率30%で出すと高額になりすぎるため、客は手が出せなくなります。そのため、価格自体はそれほど上がらないよう調整するため、原価率を約35%に設定するケースが多いんです。つまり店の中でも高額なメニューの方が、原価率が高くコスパがいいということになります」

ファミレスの原価率

 ファミリーレストランの場合、その原価率はどうなっているのだろうか。

「ファミレスの原価率は平均約32%とやや高めで、サイゼリヤは約37%。つまり、ファミレスの中ではサイゼリヤがいちばんお得といえます」(はんつ遠藤さん・以下同)

 サイゼリヤは創業当時から、“安くておいしい”を目指しているため、それを目当てに来店する客が多い。そのためむやみにメニューの価格を上げない。よって、材料・原材料費が上がれば原価率も上がってよりお得になる。

 一方、ロイヤルホストなどの高級志向を売りにしたファミレスの場合、原価率こそ少し高めの33%というが、それに比例して価格も高くなる。

「北海道猿払村で水揚げされた帆立を使うなど、ロイヤルホストの素材や調理へのこだわりはトップクラス。質を求める人にはロイヤルホストもコスパがいいといえます。しかし、メニュー価格が安いサイゼリヤのお得感にはかないません」

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。