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引っ越し業者が作業中の損害を従業員の給料から天引きすることの法的な問題

2022年6月7日 16:00 女性セブン

 しかし、引っ越し作業で客の家具や家を傷つければ引っ越し業者の大きな落ち度になり、業者は賠償責任を負います。従業員も特に慎重な扱いを雇用主から求められていると思われ、主要な原因がほかにあるような場合でないと従業員が責任を免れるのは難しいと思います。そこで、雇用主が客に対して弁償した損害金を事故を起こした従業員に求償することになります。

 その場合、事業の性格、規模、施設の状況、従業員の業務の内容、労働条件、勤務態度、加害行為の態様、加害行為の予防もしくは損失の分散についての雇用主の配慮の程度、その他諸般の事情に照らし、損害の公平な分担を勘案して、従業員は損害の一部を負担することになります。

 したがって息子さんに不注意があればまったく責任を負わないわけではありませんが、故意に近いような重大な過失がない限り、損害をすべて負担させることはできません。

 次に、給料からの天引きは、この求償金と給料の一部を相殺することですが、労働基準法では、雇用主は給料の全額支払い義務があり、源泉徴収などの法令の除外事由があったり、労働組合などとの協定がない限り天引きは違法です。作業中に破損事故が起き、業者が客に賠償したときは、その都度、事故の状況を確認し、従業員の責任の有無や程度について協議し、合意できた金額を支払うようにするべきです。雇用主が聞き入れないときは、労働基準監督署に相談するといいでしょう。

【プロフィール】
竹下正己/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。射手座・B型。

※女性セブン2022年6月9日号

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