家計

メガバンクから乗り換えるならどこ? 「信用金庫とネットバンク」に注目する理由

■ソニー銀行

 幅広く事業展開するソニーグループ傘下にあるネットバンク。普通預金や定期預金はもちろん、投資信託など手広く金融商品を取り扱っている。外貨のバリエーションも豊富なので、日本円以外の資産を持ちたい人におすすめだ。

「海外旅行によく出かけるという人には、外貨による貯蓄を現地での支払いにそのまま充てられる『Sony Bank WALLET』が使いやすく、おすすめです」(風呂内さん)

■UI銀行

 東京きらぼしフィナンシャルグループが2022年に開業したばかりの新しいネットバンク。「金利が高いのが特徴で、普通預金は0.1%、定期預金は1年もの、5年ものどちらも0.2%です」(風呂内さん)。

 利用状況によっては手数料も安くなる。たとえば、UI銀行ときらぼし銀行の両方に口座を持ち、総預金の1か月平均残高が10万円以上なら、ATM出金手数料と他行あて振込手数料が、それぞれ月7回まで無料になる。

■GMOあおぞらネット銀行

 あおぞら銀行とGMOフィナンシャルホールディングスの共同出資によるネットバンク。便利なのは、利用状況により決定する「カスタマーステージ」ごとに、ATM手数料や振込手数料が、月2~20回まで無料になる点だ。金利は定期預金でも0.02~0.03%なので、大手銀行より少しいいくらいで、あまり魅力的とはいえないが、取引に応じてGMOポイントやPontaポイントが貯まり、ポイントは各種取引にも使える。

■住信SBIネット銀行

 サービスの利用状況により、月ごとに自動でランク付けされ、それに応じて異なるサービスを展開しているネットバンク。たとえば、最高ランクの4では、ATM手数料と振込手数料が月20回まで無料に。さらに、定額自動入金も無料になる。このほかSBI証券と連携した預金「SBIハイブリッド預金」では、SBIハイブリッド預金への2万5000円以上の振替とSBI証券口座開設を条件に、現金5000円をプレゼント中。

■PayPay銀行

 このネットバンク最大のメリットは、PayPay残高の入出金手数料が無料になることだ。PayPayとは、QRコードなどを使って決済できるキャッシュレス決済サービス。PayPay残高を現金に変換するためには通常手数料がかかるが、それが無料になる。

 またATM手数料についても、毎月最初の1回目は取引金額にかかわらず無料(入金・出金それぞれ1回)。2回目以降は、3万円以上なら何度でも無料になる。

■楽天銀行

 楽天グループが運営するネットバンク。給与の受け取りや口座振替など、取引に応じて楽天ポイントが貯まるので、楽天のオンラインショッピングを頻繁に利用する人にはおすすめ。普通預金の金利は、0.002%とメガバンクと大差ないが、楽天銀行と楽天証券を連携する「マネーブリッジ」の設定をすると、預金残高の300万円までの金利が0.1%まで引き上げられる。諸条件が変わることがあるので、こまめなチェックが必要。

 上記の特典は一例だが、銀行選びの参考にしてほしい。

【プロフィール】
お金の専門家・菅井敏之さん/現・三井住友銀行に勤めた後、48才で退職後は、銀行やアパート経営の経験と知識を生かして講演活動などを行う。近著に『新・お金が貯まるのは、どっち!?』(アスコム)がある。

ファイナンシャルプランナー・風呂内亜矢さん/テレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで活躍。『超ど素人がはじめる資産運用』(翔泳社)、『コツコツ続けてしっかり増やす! つみたてNISAの教科書』(ナツメ社)など、著書多数。

取材・文/上村久留美

※女性セブン2022年6月9日号

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