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「アンナミラーズ」国内最後の店舗閉店へ 特徴的な制服に日本ならではのアレンジも

「アンナミラーズ」の制服、米国版と日本版はどこが違う?

「アンナミラーズ」の制服、米国版と日本版はどこが違う?(撮影/内海裕之)

 アメリカンパイと制服で1970~1990年代にかけて一世を風靡したレストラン「アンナミラーズ」の国内最後の店舗・高輪店が、品川駅周辺の再開発に伴う移転要請を受け8月31日をもって閉店する。

 肉まんやあずきバーで知られる井村屋が米国のアンナミラーズ社とライセンス契約し、1973年6月に東京・青山に1号店を開店(1990年、井村屋は日本での商標権を取得)。本国の制服、味、サービスを踏襲した世界観は創業時から変わらず、世代を超えて“アンミラ”の愛称で親しまれてきた。

 約50年間の間に計26店舗を展開し、白いブラウスにカラフルなエプロンとミニスカートを組み合わせた制服は、絶大な人気を誇った。制服に憧れ、アルバイトをしたという芸能人も多い。

 日本でのアンナミラーズの立ち上げから15店舗目の出店までを担当した、井村屋グループ会長の浅田剛夫氏が振り返る。

「日本での開業にあたり、店舗設計をはじめ、ユニフォーム、食器、メニューなどを一級建築士の今竹翠先生にデザインしてもらいました。

 ウエイトレスのユニフォームは基本的には本国と同じですが、今竹先生のアイデアで1か所だけ大きく変えた部分があります。それはブラウス。米国は襟ぐりが広く、日本は立ち襟。なぜ? と聞くと『体格が違います』とのことでした。米国の雰囲気を残しつつ、日本人の体形にアレンジしてもらいました」

 コーヒーのおかわり無料サービス、入り口で人数を聞いて席に案内するサービスは日本のレストランでは“アンミラ”から始まったとされ、外食産業に与えた影響も大きい。半世紀にわたる歴史はいったん幕を閉じるが、集客力が高い立地候補を検討中という。

取材・文/上田千春

※週刊ポスト2022年8月5・12日号

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