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実現すれば日本経済復活が見込める“夢の企業提携”構想 「空飛ぶ水陸両用車」「最強の水メーカー」への期待

パナソニックと清水建設の協業が実現すれば「最先端の月面住居」開発も?(写真/AFP=時事)

パナソニックと清水建設の協業が実現すれば「最先端の月面住居」開発も?(写真/AFP=時事)

 HONDAとSONYが手を組んで、日本が“出遅れた”と言われる次世代EV(電気自動車)事業で世界に打って出る。こうした業界の垣根を越えた「夢のタッグ」が、他の企業でも実現すれば、きっと日本経済は大復活を遂げられるはずだ。

 では、どんな「夢の提携」が考えられるか。識者の知見を元に導き出された“最強タッグ”を紹介していく。

■三菱重工業×SUBARU「世界初“空飛ぶ水陸両用車”を実現する」

 次世代の移動手段として「空飛ぶクルマ」の開発が各国で進んでいる。その開発競争に一石を投じる存在として経済ジャーナリストの福田俊之氏が提案するのが、三菱重工業とSUBARUだ。

「SUBARUの前身・中島飛行機と三菱重工業はかつて軍用機開発で激しく競い合っていました。両社には現在も航空機の開発・製造部門が存在し、永遠のライバル。その2社が組めば、陸海空・三位一体の究極のモビリティ『空飛ぶ水陸両用車』の開発も可能です。三菱重工グループには日本初の長崎造船所をルーツとする三菱造船があり海にも強い。約2年前に凍結した国産ジェットのリベンジの機会にもなるはず」

■サントリー×東レ「地下水と海水濾過技術で最強の“水メーカー”誕生」

 飲料大手のサントリーと化学素材大手の東レを挙げたのは、『経済界』編集局の関慎夫氏。両社を結びつけるキーワードは「水」だ。

「世界人口が100億人へと増えるなか、水資源は今よりさらに貴重なものになるはず。企業テーマに『水と生きる』を掲げるサントリーは、ウイスキーやワインの製造工場がある世界各地で、水の涵養(地下水の保全活動)に取り組んでいます。

 一方で、東レは海水を淡水化する逆浸透膜(RO膜)の技術で世界一を誇る。両社が組めば、採取して製品化するミネラルウォーター事業とは異なる“水源から作る”巨大な水メーカーが実現します。自然由来の天然水ブランドを強化しつつ、水源がなければ東レの技術で海水から飲用水を作る。水で世界にリーダーシップを発揮する可能性が広がります」

■日本郵政×ダイソー「高齢者を救う100円商品の全国郵送網を形成」

 全国に支店(郵便局)を持つ日本郵政のサービス網を活かし、大手100円ショップとの提携を提案するのは経済ジャーナリストの森岡英樹氏だ。

「圧倒的な商品開発力を持つダイソーが、約2万4000の郵便局ネットワークを使う。すでにダイソーは100円の食品などを豊富に揃えており、それらを郵便局のなかで地域の人向けに売るだけでなく、配送まで担うことでシナジー効果が期待できる。郵便局の『みまもりサービス』に食品や日用品の配送を加えれば、過疎地の独居高齢者などに需要がありそうです」

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