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「1キロ弁当」などで話題の「キッチンDIVE」 店内ライブ配信で売上増、「万引きも減った」とクマ店長

野菜はほぼなし。ご飯を覆う茶色いおかずが男性客の胃袋をつかむ

野菜はほぼなし。ご飯を覆う茶色いおかずが男性客の胃袋をつかむ

店内の様子を24時間生配信で「万引き減った」

「キッチンDIVE」の商品は見た目のインパクトが大きいこともあり、ツイッターで拡散されてたちまち話題になった。伊藤さんは、2018年からライブカメラを使い、YouTubeチャンネルで店内の様子を生配信も始めた。

「ちょうど渋谷の定点カメラがバズっていた頃です。店内の様子が分かれば、お客様が来店前に弁当や総菜の在庫を確認することができます。配信をスタートすると、大食い系のYouTuberさんがお店に来てくださって、一緒に大食い企画の動画を配信したりもしました。YouTubeからの収入は、多い時は月20万~30万円あったことも。いまは月数万円に落ち着いていますが、SNSのフォロワーやファンを増やすこと自体がお店の売上アップになります」

 店内のライブ配信は万引き防止にもつながっている。1月18日、御徒町店で万引きが行われているのをYouTubeの視聴者が気づいて報告。SNS上で大きな話題になった。

「生配信を始めてから、万引きの回数は年1~2回に減りました。以前は1日に3~4回はあったので、他のお店に比べれば少ないほうだとは思います。店内を可視化することで、深夜に酔っ払いが暴れることも減りましたね」

 SNSやYouTubeを駆使する一方、どこか昭和の個人商店のような大らかで“ウェルカム”な店づくりも客を引き寄せている一因だ。日中はもとより深夜24時になっても入口の扉は全開。入店しやすいうえ、山積みの弁当が丸見えのため、好奇心で入店する通りすがりの人もいる。価格は200円から、時には2000円を超えるまでと幅広く、懐事情に合わせて利用しやすい。ウインナーだけの弁当の横に、ウインナーが2個だけ春巻きに差し替わっている弁当が並び、この“ゆるさ”も「キッチンDIVE」ならでは。結果、バリエーションが豊富になり選ぶ楽しみを生んでいる。

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