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「異次元の少子化対策」に立ちはだかる“結婚の壁” 婚活がうまくいかない人に共通する結婚観とは

政府には「異次元の婚活支援」をこそ求めたいところ(イメージ)

政府には「異次元の婚活支援」をこそ求めたいところ(イメージ)

 岸田政権が取り組むと宣言する「異次元の少子化対策」。児童手当の拡充などの経済的支援をメインに、保育環境の充実や働き方改革も含むというが、数兆円必要とも言われる財源問題など、政策の実効性には不透明な部分も多い。そもそも、多くの若者にとっては出産や育児の前に結婚というハードルが立ちはだかるのが現実だ。

 日本では未婚率の上昇傾向に歯止めがかからない。1985年と2015年を比較すると、30代前半(30~34歳)男性の未婚率は28.2%から47.1%に大きく上昇した。同世代の女性の未婚率も、同じく10.4%から34.6%へと3倍以上に増えている(内閣府『平成30年版 少子化社会対策白書』)。婚外子の少ない日本では、未婚率の上昇が出生数の減少に直結するため、少子化の主因の一つとなっている。

 国や自治体による結婚支援策も実施されてはいるが、お祝い金を渡すとかお見合いパーティを開くぐらいのことで、実際に結婚に至るかどうかは個人の努力に委ねられている。

 結婚を希望する独身者が相手を探す際、民間の婚活サービスを利用する手があるが、適齢期の若者にとっては、それにかける費用や時間をどう捻出するかが最大の課題だろう。一般的に婚活というと結婚相談所、婚活サイト、お見合いパーティなどが代表的だ。そもそも、それらの婚活にはどれくらいのお金がかかるのか。婚活事情に詳しい、婚活スペシャリストの佐藤律子氏はこう解説する。

「これらのサービスは、“結婚相手と出会える確実性”に比例してより多くのお金がかかるイメージです。例えば結婚相談所は入会金が数万円、月会費も1万円程度かかりますが、確実にお見合いまではできるので、自分で相手を探すのは難しい人には向いているし、結婚までのスピードも平均2年ぐらいと早いのが特徴です。

 一方、婚活アプリ(マッチングアプリ)は月3000~4000円の少額の会費で、出会える人の数も相当多くなります。ただ、いい人と出会ってトントン拍子に進めばいいですが、たくさんの人と出会ってたくさんデートをして……となると、デート代がかさんで多くのお金を費やしてしまう人もいます。

 パーティ系は企業が手掛けるものと自治体が提供するものとがあり、都道府県や市町村が主催するお見合いシステムやパーティも結構あります。自治体は1万円程度の年間登録料でお見合いができたり、1回数千円でパーティーに参加できるものも多いです」(佐藤氏、以下同)

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