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ライフ

PCから「ビー、ビー、ビー」と激しい警告音が… オバ記者の友人も被害に遭ったネット詐欺の手口 「詐欺師の目的はこちらをパニックに陥れること」と専門家も警鐘

ネット詐欺の手口を知って対策を講じよう(イラスト:イメージマート)

ネット詐欺の手口を知って対策を講じよう(イラスト:イメージマート)

 重大な社会問題となっている特殊詐欺。ネット上には、ユーザーをパニックに陥れて、お金を騙し取ろうとする罠がたくさん存在している。女性セブンの名物ライター“オバ記者”こと野原広子さんが、ネット上の詐欺に関する友人の実体験を明かす。

クリックした途端激しい警告音

 朝、目が覚めたらまずスマホ。人とのやり取りも、料理を作るにも、お茶して割り勘するのもスマホ。ちょっとした銀行振り込みはパソコンのネットバンキングで事足りる。気がつくと私らシニアの暮らしに、スマホやパソコンはなくてはならなくなっていて、「いやぁ、便利、便利」と喜んでいたら……世の中、甘くないね。

 ライター仲間のAさん(60才)から「ネット詐欺に遭った!」とテンパった声で電話がかかってきたの。

 Aさんがパート先で休憩時間に、自分のパソコンを開いていたときのこと。Facebookのメッセンジャーにメッセージが届いていたという。

「クリックした途端よ。見覚えない画面が現れて『ビー、ビー、ビー』って激しい警告音が鳴り出した。あわてて画面を閉じようと、表示された×印をクリックしたけど消えないし、音も鳴り止まない。見たら、下の方にマイクロソフト社のサポート電話番号が書いてあるから、そこに電話をかけたの。それが詐欺の入り口だったんだよね」とAさん。

 電話に出た男は、「まてください」「○○したか?」などとヘンテコな日本語を使う。「ん?」と一瞬思ったけど、マイクロソフトのようなグローバル企業のサポートセンターなら多国籍でもおかしくない。そう思った彼女は、2つめの扉を開いてしまう。

「あわてないで。あなたのパソコン、ウイルス感染かもしれないから、遠隔操作ソフト、インストールして」と男は続ける。Aさんは言われるがまま画面操作して、Amazonサイトを開いたり、パソコンに入れておいた銀行の通帳アプリを開こうとした。と、そのとき、パート仲間が「その電話、ヤバそう、詐欺だよ」と声をかけてくれた。

「頭に上っていた血が一気に引いていったよね」とAさん。

「すぐにパート仲間が手分けして、遠隔操作ソフトを外す作業を手伝ってくれたり、銀行のお客様相談室の番号を探してくれたの。通帳アプリに入っていた銀行全部に電話してネットバンキングをストップして、暗証番号の変更手続きもして、ネット通販に登録しているクレジットカードも止めた。あれこれ手当てしたんだけど……悔しいことに、Amazonで30万円を超す買い物がすでにされていたんだよね。気づいてすぐにAmazonのカスタマーセンターに電話したんだけど、その解約にもけっこう手間がかかっちゃった」

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