高齢者施設への入居を考えた時に注意したい点とは(イメージ)
老後生活を考えて自宅を売却して住み替えるケースは多いが、「年齢」を鑑みないで安易に選択すると地獄を見る。とりわけ定年退職のタイミングとなる65歳をすぎてからの自宅売却には、多くの落とし穴が潜んでいるという。その一例が、自宅を売って高齢者施設に入るケースだ。失敗事例から対策を学ぶ。
他の施設にスムーズに移れるか不安
妻を先に亡くし、終の棲家に不安を感じた76歳男性は4年前に自宅を売却し、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)に入居した。しかし80代を控えて体の衰えを意識するようになり、今後要介護度が上がった際、今住んでいるサ高住を退去しなければならない可能性を心配する。
「自宅を売却したお金と年金で安くないサ高住の家賃を払っています。死ぬまで安泰だろうと入居したけど、ここを出なくてはならない場合に他の施設にスムーズに移れるか不安です」
高齢者を中心に生活支援を行なう一般社団法人LMN代表の遠藤英樹氏が指摘する。
「70代など比較的早めに高齢者施設に入居し、長生きして家賃を払い続けられるのか、病気が重度化して移り住む際にお金が足りるのかを心配する人が増えています。
例えば、痰の吸引が必要になるほど体が弱って高度な医療・介護が必要になったケース。サ高住では対応できず、医療体制の整った有料老人ホームなどに移らなければならなくなる可能性があります。その入居費用が用意できず、自宅も売却済みといった場合、帰る場所がなく行き場を失うリスクがあります」
