妊娠を機に夫婦間で認識の齟齬が増えたという人も(写真:イメージマート)
共働き夫婦が一般化し、結婚後も生活費を折半したり、夫婦それぞれが自分の財布を持つという家庭も増えた。そんななか、妊娠・出産をきっかけに、それまでスムーズにいっていた家計のルールにずれが生じることもあるようだ。
たとえば、妊婦健診や分娩費用、妊娠中の身体を整えるための出費は、どこから支出するのか? 妊娠・出産をめぐる夫の金銭感覚にモヤモヤしたという女性たちに、その実体験を聞いた。【妊娠・出産をめぐる夫婦の金銭感覚のズレ・全3回の第1回】
「無痛分娩に10万円以上払うメリットある?」
都内で働く会社員の女性・Aさん(32歳)は、現在、第一子を妊娠中だ。夫も会社員で、結婚して以来、家賃や光熱費などの固定費は折半、食費や趣味などの変動費はそれぞれの財布から出してきた。
妊娠するまでは家計管理で揉めることはなかったというが、妊娠を機に夫婦間で認識の齟齬が増えたという。なかでもAさんが衝撃を受けたのが、夫の無神経な一言だった。
「妊娠がわかり、2人で本当に喜びました。通院や出産する病院を決める際に、『できれば無痛分娩にしたいんだ』と夫に希望を伝えたんです。すると夫から返ってきたのが、信じられない言葉でした。『追加で10万円以上かかるの? そんなに払ってまで無痛にする意味ある?』と言ったんです」(Aさん)
Aさんが夫に自然分娩への不安を告げると、夫はさらに次のように続けたという。
「初めての出産で不安なことも多く、希望する産院でも7割以上の妊婦さんが無痛分娩を選択していると説明を受けました。私の希望と産院からの説明を受けてもなお、夫は『でも3割の人は自然に産んでいるんでしょ? 自分たちの親もそうだったわけだし。保険がきかないなら贅沢だよ』と発言したんです。
心身ともに負担を被るのは女性なのに、出産方法を単なる“贅沢”として扱われたことがショックでした。結局、『それなら私が自腹で払うから』ということで、話を収めました」(Aさん)
