吉田みく「誰にだって言い分があります」

推し活に“身の丈以上のお金”をつぎ込む中高生 「どこから工面しているのかわからない」と母たちの焦燥

「推し活」に励む中高生も多い(イメージ)

「推し活」に励む中高生も多い(イメージ)

 全国の高校生徒会などとのネットワークにより情報発信などを手掛ける「ユース・タイム・ジャパン・プロジェクト」の調査(2022年12月発表)によると、アイドルやキャラクター、YouTuberなどへの“推し活”を実践する全国の高校生は、男子で約4割(回答者512人中)、女子で約7割(同683人中)に達した。高校生が推し活に使う年間平均費用は、男子が「5000円以下」が約4割で最多だったのに対し、女子は「5000円〜1万円」「1万円〜3万円」が合わせて半数近くを占めた。しかし、なかには大人顔負けの金額を“推し”につぎ込む若者もいて、保護者たちの悩みのタネにもなっているようだ。フリーライターの吉田みく氏が、「我が子が推し活に使うお金」に不安を抱く母親2人に話を聞いた。

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 自分が好きなものを応援する活動のことを“推し活”と呼ぶ。アイドルやアニメキャラクターなどのイベントに参加したり、グッズを購入するなど様々な方法で応援することができる。しかしその活動には当然、金銭が伴う。支出に見合う収入がある人なら問題はないが、最近では未成年にも推し活をする人が多い。今回、我が子の推し活に不安を感じると話す親たちから話を聞くことができた。

「お金は一体どこで工面しているのか」

 千葉県在住のパート主婦・サチコさん(仮名、45歳)は、メンズ地下アイドルにハマる高校生の娘の行動に頭を悩まされていた。

「娘の部屋にはホスト風の男性と撮影した写真が山のように積まれています。休日は都心へ出かけ、推し活に熱中しているようです。かわいい洋服を着てイベントに参加しているのですが、そのためのお金は一体どこで工面しているのか……」(サチコさん)

 サチコさんが娘から聞いているのは、ファミレスで週3日アルバイトをしてお金を得ていることのみ。その収入は月に5万円ほどしかないはずだが、明らかにそれ以上のお金を使っているように見えるという。娘は推し活で毎週のようにイベントに参加し、大量の写真を購入している。交通費や被服費を含めて考えれば、バイト代で賄いきれないことが容易に想像できるそうだ。

「さすがにこのままではマズいと思ったので、娘から話を聞くことにしました。『フリマアプリの売上金だよ』『学校からの集金の金額、1万円上乗せしてお母さんに請求した』『バイトの店長が手当をくれた』などと言っていましたが、どこまでが本当なのか怪しいです」(同前)

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