住まい・不動産

「3畳一間」「友人宅の押入れ」 家賃は激安だけど“とにかく狭い場所”の住み心地

「押入れ生活」の住み心地は?(イメージ)

「押入れ生活」の住み心地は?(イメージ)

 4月は引っ越しシーズンのピーク。新居探しは楽しみでもあるが、どうしても予算には制約があるもの。そして家賃を下げるのに効果的な方法の一つが、「狭い」部屋を選ぶことだ。やむにやまれぬ事情で、限界まで狭い場所で暮らしたことがあるという人たちに、その生活事情を聞いてみた。

 Fさん(40代/男性)は大学生の時、「3畳一間」という部屋で生活をした。ノンフィクション作家・高野秀行氏には『ワセダ三畳青春記』という著書があるが、Fさんも同じ広さの部屋で1年間を過ごした。

「私は当時、実家から都内の大学に通っていましたが、通学に2時間以上かかりました。そのため、月曜の朝に大きなバッグに着替えを入れて家を出て、友人宅を泊まり歩き、週末に家に帰る生活を送っていました。しかしそれも限界があります。大学の近所の不動産屋に飛び込み、『一番安い部屋を教えて』と言ったら、紹介されたのが家賃1万7000円、風呂なし・トイレ共同の3畳の部屋でした。結論から言えば快適でした。

 3畳でも足は十分に伸ばして寝られますし、荷物は布団、着替え、ラジカセぐらい。布団の上から何でも手が届きますし、掃除は1分で済みます。部屋の対角線上にロープを張って、洗濯物を干したり、物をかけたり、スペースを有効に使う工夫をするのは楽しかったですね。大学から近かったので、友達が頻繁に遊びに来ましたが、みんな『住んでみたい』と言っていました。

 もちろん、ずっと部屋で過ごしていたら辛かったでしょうが、どうせ日中は授業ですし、夜はバイトか麻雀か飲み会で家にいなかったので、ほぼ寝るだけ。コインロッカーでも200~300円しますから、1日600円弱で3畳も借りられると考えればお得です。3畳の部屋で暮らした話は飲み会でもウケが良く、あれから20年近く経っても、トークネタに使っています」(Fさん)

 就職活動の時も、3畳一間の話は面接官の食いつきが良かったとか。

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