住まい・不動産

【高齢者が健康的に暮らせる家】バリアフリーの考え方ではない「五感への刺激」を重視する実践例

天野氏設計の実例。五感に気を配った家づくりのポイント

天野氏設計の実例。五感に気を配った家づくりのポイント

 リフォームの相談に訪れた夫婦に“想像を超える提案”をすると、みるみるうちに目が輝き出すという。

「ごく普通の住宅に銀座のクラブのようなバースペースや高級ホテルのようなベッドルーム、中庭や日本庭園などの設置を提案すると、『そんなことが可能なのですか?』と、多くの人が目を輝かせ始めます。建売住宅や分譲マンションの造りでは考えたこともなかったような、“住んで楽しい家”を想像することで好奇心が湧いてどんどん頭が働くのでしょう。ワクワクする家はボケを防ぐことが期待できるのです。子供が独立して夫婦2人になった時がボケない家づくりのタイミングです。一緒に考えることで夫婦仲も良くなるかもしれません(笑)」(天野氏)

 100歳になってもボケない家を目指すリフォームのポイントとして、まずは「五感への刺激が重要」だと天野氏は強調する。

「窓から見える眺望は大切で、広々とした庭や自然に囲まれるだけで気分が良くなるものですが、日本の住宅は狭い。そこで『錯視=鏡などによる目の錯覚』を利用することが効果的です。例えばマンションのベランダの柵を鏡張りにし、ベランダに白い砂を敷いて石を置く。そんなひと工夫で、狭いベランダでも立派な日本庭園(石庭)になります。また、壁一面に青空や森の風景などが印刷された壁紙を張ると、まるで大自然の中にいるような感覚を視覚から得られるでしょう」

 吹き抜けや中庭を作ることで全身で自然を感じる方法もあると天野氏は続ける。

「日本では古来、京都の町家など住宅密集地で採用されてきました。建物の内部に庭を作ることで、暗い家の中心部に光を取り入れ、風が吹き抜ける構造になります。目・皮膚・鼻で風や光を感じることで様々な感覚を刺激します。認知症対策には睡眠が重要とされますが、良い睡眠を取るには昼間に適度に光を浴びることが大切です。そういった観点からも中庭の有効性はあると考えます」

 どんなに小さな家でも中庭を作ることは不可能ではないという。例えば一軒家の2階で不要となった子供部屋を壊して作るといった方法がある。増築ならぬ「減築」という考え方だ。

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