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「仲間をカネで売れって言うのか?」 大手企業OBが「顧問」の仕事を探してマッチングサイトに登録したら人脈紹介オファーばかりの憤り

「人脈」の提供ばかり求められる?

 多くの顧問マッチングサイトでは登録時に、これまでに培った「人脈」をリストやシートのかたちで提出を求められる。Aさんの言う「人材紹介」とは、提出したリストなどをもとに、「人脈」の紹介をサイト側から求められる状況を指す。

「前職で培った人脈を一覧にして寄越すようにと言われるわけです。同じ業界で30年以上仕事をしてきたので、出身の企業はもちろん、同業他社の知り合いも多くいます。それなりの地位にいる人も少なくない。それらの人脈も経歴の1つになるんだと思い、リストの提出はしていたのですが、マッチングサイトが求めてくるのはそこばかりなんです」(Aさん)

 人脈紹介のオファーは個別具体的なのだという。〈リストにあるB社のCさんを紹介してほしい。実際に面会することができれば5万円をお支払いいたします〉といった文面のメールが複数の顧問マッチングサイトから届くのだという。

「人を紹介しろと言うだけで、私自身の能力には少しも魅力を感じていないようなオファーに思えてしまいます。そもそも仲間をカネに変えるような行為に思えたので、紹介することはありませんでした」(Aさん)

 登録から1年ほどが過ぎても、顧問としてのマッチングはゼロ。ほとほと嫌気が差して登録を削除しようとしていた頃に、やっとAさんが能力を発揮できそうな企業が紹介されるようになったという。

「喜び勇んでエントリーすると決まって『タッチの差で他の人に決まった』とか、『担当者が急に変わったので今回は流れた』など、何かしらの理由をつけてマッチングが成立しないのです。これはサイト側の引き止め戦略だなと思い、その後すぐにすべてのサイトの登録をやめました」(Aさん)

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