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戦前→戦中→団塊→ポスト団塊→バブル期… 世代別に生い立ちの異なる「巨大シニア市場」向けビジネスの可能性

理想的な晩年の過ごし方は多種多様。ニーズに合わせたビジネスチャンスがある(写真はイメージ/時事通信フォト)

理想的な晩年の過ごし方は多種多様。ニーズに合わせたビジネスチャンスがある(写真はイメージ/時事通信フォト)

「シニアビジネス」「シニア市場」と言っても、年齢や世代によって特徴があり、理想的な晩年の過ごし方や人生のしまい方も、多種多様になってきている。経営コンサルタントの大前研一氏は、そうした高齢者のニーズを取り込めていない「空白地帯」がシニアビジネスにはまだあると分析している。最新刊『「老後不安」を乗り越える シニアエコノミー』が話題の大前氏が解説する。【前後編の後編。前編から読む

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 シニア世代というものを、個別・世代別に見ていくと、さらにその実態が?みやすいのではないかと思います(以下、年齢は2022年末時点での満年齢で換算)。

 たとえば、年齢が一番上の87歳以上、1935年以前に生まれている「戦前」世代の人は、約750万人います。女性のほうが長生きしますので、男女比は1対2です。影響を受けたスターや芸能人は、春日八郎、美空ひばり、ディック・ミネといった人たちです。ディック・ミネと言っても、今ではもう知らない人が多いと思いますが、数々のヒット曲があった歌手ですね。このセグメントの人たちが注目している市場・商品サービスのキーワードは「終活」「相続」「介護」「フレイル(虚弱・老衰)」などです。

 次は「戦中」世代。76歳から86歳で、私もここに入ります。約1300万人で、まだまだ仲間がいっぱいいます。若い頃は学生運動が盛んだった時代で、私もその影響で学園閉鎖されてしまったため留学先から戻れなくなりました。この世代が影響を受けたのは、鶴田浩二、三波春夫、三橋美智也、フランク永井などです。私も中学生の頃は三橋美智也の歌ばかり歌っていたので、いまだに歌詞を見なくても三橋美智也の曲は3番まで歌えます。

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