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公的年金「68才以上で1.9%増額」でも実質的には0.6%目減り、マクロ経済スライドで15年後には月3万円以上減額へ… 年金不安にどう立ち向かうか

「年金の繰り下げ」は計画的に(繰り下げ受給でどれだけ増額されるか)

「年金の繰り下げ」は計画的に(繰り下げ受給でどれだけ増額されるか)

生涯現役の人ほど年金が減らされる?

 年金を繰り下げている間は、できるだけ働いて収入を得ておくことも大切。だが“働きすぎ”によって損失が生まれるケースもある。

 厚生年金に加入する会社員は60才以降も働きながら受け取れる「在職老齢年金」がある。ただし、労働収入と年金の合計額が月48万円を超えると、年金の一部または全部がカットされてしまうのだ。

「一般的な厚生年金の受給額は月10万円ほどなので、労働収入は月38万円くらいまでに抑えておけば心配ありません。

 また、65才以降に働いて支払った分の厚生年金保険料が年金額に反映される『在職定時改定』によって1年ごとに年金が増えていくので、年金を受け取り始めてからも、働き続けた方が得です」

 もしiDeCo(個人型確定拠出年金)に加入している場合、受け取りのタイミングには要注意。多くの企業が60才で退職金を支給しているのと同じく、iDeCoも10年以上加入していれば、60才から受け取りが可能になる。

 だが、この2つの受け取りのタイミングを同じくしてはいけない。iDeCoは一括で「一時金」として受け取ると退職所得控除を受けられるが、勤め先の退職金と同時に受け取ると、金額によっては控除額の上限をオーバーしてしまうことがあるのだ。

次のページ:退職金をもらうときに合わせてiDeCoの一時金を受け取る時期を調整

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