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「×ボタンが同意」「現在10人の方が閲覧中」など…消費者を意図しない方向へ誘導するウェブサイトの“ダークパターン”事例

意図しない行為をさせる【おとり商法】

「キャンセルボタン」のはずが、「同意ボタン」扱いだと大混乱を招きかねない

「キャンセルボタン」のはずが、「同意ボタン」扱いだと大混乱を招きかねない(darkpatterns.jpより引用)

 掲載した画面のWindows 10へのアップグレードを促すアプローチが、おとり商法の典型的な例だ。

「画面右上の×をクリックすると通常はキャンセルになりますが、マイクロソフト社は、×ボタンをクリックすると『アップグレードに同意した』と見なすような設定にしています。これに気づかないユーザーが『望まぬアップグレードでパソコンが動作しなくなった』と訴え、1万ドルの賠償金で勝訴したケースもあるほどです」

「キャンセルボタン」のはずが、「同意ボタン」扱いだと大混乱を招きかねない。一般的な決まり事を悪用し、ユーザーに意図しない行為を実行させるのは裏切り行為ともいえる。

オファーを断る際の圧力【羞恥心の植え付け】

オファーを断るボタンは小さく、「私は今晩レトルト食品を食べます」と感情的

オファーを断るボタンは小さく、「私は今晩レトルト食品を食べます」と感情的(darkpatterns.jpより引用)

 ユーザーが商品購入やダウンロードのオファーを断ろうとした際、羞恥心や罪悪感を与えて、あたかも断ることに罪があるように思わせる手口。海外サイトで多く見られるダークパターンの一種だ。

「例えば、『私は友達がいないから、この商品は利用しません』といった感情的なコピーを用いて、その選択肢を選ばないのは恥ずかしいことだと暗にプレッシャーをかけるのです」

 ユーザーの感情を翻弄する同調圧力といってもいい。

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