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「バリカタ」注文はなぜNG? 博多のとんこつラーメン「魁龍」名物店主が熱弁する“麺の茹で方へのこだわり”

「開店以来32年間、ずっと呼び戻しを続けています。呼び戻しって簡単に言うけど、とても難しい技術です。うちのスープは3日前、2日前、1日前のタネスープをブレンドして煮込んでいます。それにより味がまろやかになる」

「開店以来32年間、ずっと呼び戻しを続けています。呼び戻しって簡単に言うけど、とても難しい技術です。うちのスープは3日前、2日前、1日前のタネスープをブレンドして煮込んでいます。それにより味がまろやかになる」

32年ものの呼び戻しスープ

 福岡県の久留米市はとんこつラーメンの発祥地と言われる。煮込んだタネスープに翌日の新しいスープを継ぎ足しながらさらに煮込む“呼び戻し”が特徴だ。森山氏はこう語る。

「開店以来32年間、ずっと呼び戻しを続けています。呼び戻しって簡単に言うけど、とても難しい技術です。うちのスープは3日前、2日前、1日前のタネスープをブレンドして煮込んでいます。それにより味がまろやかになる」

32年ものの呼び戻しスープ

32年ものの呼び戻しスープ

使う豚骨は豚の頭のみ。専用のスコップで力強く混ぜ、旨味を引き出す

使う豚骨は豚の頭のみ。専用のスコップで力強く混ぜ、旨味を引き出す

 厨房には4つの大きな鉄釜が並び、森山氏は“命釜”と呼んでいる。

「鉄釜は長時間煮込むのには向いているのですが、熱の伝導率がいいので焦げやすい。だから目が離せません。つきっきりで煮込み続ける。そうすることで魂のこもったスープが仕上がる」

 使う豚骨は豚の頭のみ。専用のスコップで力強く混ぜ、旨味を引き出す。命釜で32年間煮込まれたスープを森山氏は“どトンコツ”と呼ぶ。

「濃いスープという意味ではありません。根性に“ど”を付けて“ど根性”。トンコツに“ど”を付けて“どトンコツ”です。命をかけ、魂を込めたスープという意味です」

 このスープにいちばん合う麺が「ずんだれ」――というこだわりにつながるわけだ。

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