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【インバウンドの現場】頑なに母国語で押し通す外国人観光客に困惑する日本人スタッフたち「通じないとみるや手をひらひら」「もっと寄り添う姿勢を見せて」

「もっとゆっくり話して」と伝えてみる

 日本語をまったく話そうとしない外国人観光客を擁護する人もいる。飲食店を経営する30代女性・Cさんは、自身の経験から、「外国人観光客に日本語を求めるのは無理がある」と話す。

「例えば私はタイに行った時、タイ語はまったく使わえず、英語だけで乗り切りました。飲食店に入っても英語が通じないとわかると、お店を出ちゃったり……。海外に行ったら自分もそうなんだと思います。異国の地で、その土地の現地語を使いこなすのはハードルが高いのはわかります」

 そうした認識から、Cさんは外国人観光客の接客時に意識していることがあるという。

「接客時には英語で『もっとゆっくり話して』『簡単に言って』などと伝えています。そもそも伝わらないもどかしさと伝わる喜びが、異文化コミュニケーションの醍醐味だと思っっています」(Cさん)

 外国人観光客への対応をめぐり、飲食店の日本人スタッフたち苦慮している様子。観光とコミュニケーションは切っても切り離せない。受け入れる側として、正解があるわけではないが、それを模索し続けることは大切かもしれない。(了)

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